▲メスメーラーの催眠人形館 第1話「催眠人形館」(2009/0728)
第1話「催眠人形館」
深い深い眠りから、呼び声を聞いて、遊び人は眠りから覚めていく。
「時間だよ…」
遊び人「う…うーん…もう時間?早いなぁ…」
呼び声を聞いて、今がテレビをつける時間だと知る。テレビのリモコンを
操作しテレビをつけると、ちょうど
「メスメーラーの催眠人形館 催眠でキレイに…」と言う番組が始まる。
それをぼんやり見ながら、遊び人は昨日の事を思う。
巨乳が特徴的な一人の女の子が、「私の事…忘れちゃったの?」と
言っていた事を…
テレビの中では凄腕の催眠術師と言われる、メスメーラーが、
リエちゃんとエリちゃんに催眠術を掛けていた。
彼女は変性意識や、解離現象が引き起こすオカルトが大好きな
同性愛美少女である。彼女が暗示を唱え始めた。
メスメーラー「炎に意識が集中する…集中した意識が炎に吸い込まれ…
炎が2人の意識そのものになる…」
そう暗示して、フッ・・・と炎を消す。途端に後ろのソファーに倒れこむ
リエちゃんとエリちゃん。2人はもう暗示によって意識が無くなってる。
その様子を見ながら、私はうっとりとしていた。
人形の様な何も写さない虚ろな目…
意識が感じられない自分の世界に逝っちゃった目…
それが私にはとても気持ち良さそうに思えた。私も催眠術に掛けたい…
私は催眠術に掛けたいと思って外に出て、催眠人形館に行く。
催眠の事に思いをめぐらせていると…何時の間にか目の前に扉があった。
この様に人は物思いをしながら町を歩く時…
町の何を見ていたか?を忘れる…実はこれこそ催眠で失う意識の正体だ。
遊び人「こんばんは、メスメーラー♪テレビ見たよ!」
メスメーラー「すごかったでしょ?催眠人形を作るのは面白いよ!」
遊び人「フフ…女の子を綺麗に出来ると、新しい自分に会えるもんね!」
メスメーラー「うん…そう言って今回…2人の美少女を誘惑しました♪」
そう言ったメスメーラーの目線を追いかけてみると、意外な2人が居た。
遊び人「あ!テレビに出てた2人。」
メスメーラー「リエちゃんとエリちゃん♪今…ロボットメイドさんに
なってもらってる♪…彼女達は今ここで働いている事を知らないから、
収入にびっくりするだろうね♪」
リエちゃんとエリちゃんは、出合った時のメスメーラーの催眠によって
自覚の無い人形にされている。勿論本人の許可は取ってるし、
取らないと人形に出来ない。それが催眠と言うものだ。
遊び人「へぇ面白いな!早くお客こないかな?」
そうぼやく遊び人の居るメスメーラーのお店の外で、動きがあった…
催眠人形館ルール
1、この館に入れるのは乙女のみ!
乙女以外の仕様を硬く禁ずる!
2、この館に入る事は、催眠術に
掛かる事に同意したと見なす!
3、この館に入りたいなら、隣の
人形館に入り予約を取る事!
4、館では催眠術の話をしない事!
した場合、決して掛けません!
陶花「ついに来ちゃったよ…張り紙を見る限り、話通り見たいだよ!」
美華「じゃーまじでここ…何時の間にか催眠術に掛けられちゃうんだ…
そんで人形になるんだ…」
催眠人形館の外で2人はひそひそと会話する。期待に胸を膨らませて…
美華「何だか怖いな…でもわくわくする。
催眠術なんてほんとにあるのかな?」
陶花「それは入ってからの楽しみね…私達に掛けていい?って同意は
取らないから…強制的に掛ける分ヤラセはありえない!」
催眠術の話が出来るのはここまでだ…中に入ると出来ない!これは
同意を取らず催眠術に掛けるシチュエーションを作って
催眠術師を被催眠者が楽しませるための物だ。私は館に入った。
陶花「こんばんはー」
遊び人「夢の人形世界へようこそ!…ご注文を!」
赤いケープコートのワンピースを着た美少女が私に愛想良く挨拶をする
目の付いた三角帽子がとても可愛いこの子が催眠術師だろうか?
頭の中でそう思う。それとも隣に居るメスメーラーが掛けるのかな?
そんな事を考えながら、四角いテーブルに
美華ちゃんと向かい合って座る。美華ちゃんが注文を言い始めた。
美華「じゃー私この服をお願い…色っぽいし…」
遊び人「分かりました…その服を着た人形になるんですね!」
美華ちゃんは静かに頷く。
陶花「じゃ私はこの服よろしく…可愛いし!」
遊び人「分かりました…その服を着た人形になるんですね!」
美華は心の中で思う。催眠術がほんとの物か?これで分かるなぁ…
まあ掛かるなんてうそ臭いけど…興味はある物の
私は幼い頃から催眠術をまったく信じていなかった。理由は
同意が無いと掛けられない事!これではヤラセで出来ると思ったから!
遊び人「それでは2人を綺麗にして差し上げましょう。」
どんな風にされちゃうのかな?私達…陶花はそう思った。確証は無いけど
私は美華と違い信じている。まあヤラセだという意見もわかるけど…
遊び人「はいこれ…リクエスト!」
メスメーラー「すぐ用意するわ!遊び人ちゃん!
2人を楽しませてあげてね!」
私は頷く…ついに私が催眠術を掛ける時が来た!
▲メスメーラーの催眠人形館 第2話「遊び人の催眠」(2009/0728)
第2話「遊び人の催眠」
遊び人「服の用意が出来るまで…私、遊び人の手品で楽しんでください」
遊び人はスカートの裾を持って、まるでお嬢様の様なお辞儀をする。
その美しさに見とれながら、2人は期待に胸を膨らませて
楽しそうに言葉を投げかける。
美華「なんか出来るの?遊び人ちゃん。」
陶花「どんな手品するの?楽しませてね!」
遊び人「帽子からコップを出して、コップを使う手品やりまーす。」
どんな手を使ったのか?3つ重ねたコップを出して、
テーブルに並べる遊び人を見て、「わぁ…」と2人は感心する。
水晶の様な、玉を出して、逆さにした2つのコップを並べ、
準備の整った彼女は不思議な手品をやり始めた。
遊び人「右のコップ見ていてね…」
そう言いながら、水晶をコップで隠したかと思うと、
シャカシャカと音を立てながら、素早くコップとコップを入れ替える。
それを美華と凝視していた私には、水晶の位置が分かるはずだ。
遊び人「場所移動♪場所移動♪」
コップの位置が変わり、ついに遊び人が私達に聞いてきた。
遊び人「コップの中身は…何処にあると思う?」
陶花「ずっと見てたけど右かな?」
美華「うん…私も右だと思う…」
私の答えに美華も後押しをする。私には自信があった!が…
遊び人「はい…」
掛け声と共に上げられたコップは左のコップだった。
その中には確かに水晶がある。
陶花「すごい…なんで…」
遊び人「何でだろ?目も体も疲れてるのかな?」
陶花&美華「……」
私は虚ろな声と顔でそう言って、2人の様子を見てみた。
陶花ちゃんも美華ちゃんも虚ろな表情をし始めた。
成功だ!こうなる様にホメオスタシスや呼吸を合わせて誘導した。
甲斐があった。2人は自分でも気づかない内に催眠誘導されている。
遊び人「けど夢の世界に行くには手品に集中して気持ちよく見ようね…
リラックスして…分かんないタネをたのしも…
私の声と共に気持ちよく…そしたら人形になれる…なっていく…」
暗示が効いて2人の目も虚ろになっている。
遊び人「夢の世界に2人をつれてってあげる…と言いたいけど…
あるいはもう夢の中?…ちゃんと目が覚めてるのか?…これを見て…」
遊び人にそういわれた私は、半分彼女の言葉を聞き流していた。
正確に言うと…うっとりして…放心状態になっていた…声が聞こえず
心に響く声…とても気持ちイイ…このままでいたい…ずっと…
私は2人に手品を見せようと、帽子をテーブルに置いて暗示を唱えた。
遊び人「3つ数えると…コップが消えるよ…1、2、3!
消えてたら人形になれるよ…気持ちよく…」
そう言って帽子をテーブルから離して、2人にコップが無い事を
確認させて、暗示をタイミングよく唱える。
遊び人「夢か現実か分かんないけど気持ちイイ…
人形になるのは気持ちイイ事…」
そう言いながら、再び帽子をテーブルに置いて離す。中から出てきたのは
キラキラ光る、綺麗なペンダントだ。これを暗示に使う。
遊び人「そして夢の様に心地いい光が心に入ってくる…」
そう歌う様に読み上げて、私は虚ろな目をした2人にキラキラを見せ、
テーブルの真ん中に移動する。
遊び人「キラキラした光が心地いい…私の声のささやきが
心を夢の世界に誘う…心を空っぽに気持ちよく人形にする…
貴方たちは人形になる為ここに来た…目を瞑って…
もっと気持ちいい世界に入る…気持ちイイ世界が心を人形にしていく…」
2人とも目を瞑った。後は深化させていくだけだ。
それが終わった後、完全に人形にする。
遊び人「もう人形になってるから…何も聴こえない…何も感じない…
何も見えない…私の声だけが心に届いてその通りになる…
人形は心に届く声以外何も分からないから…そして…
とても気持ちよく心地いい状態…」
こうやって何度も何度も気持ちよさ…心地よさを強調するのは…次からも
簡単に催眠状態になってもらう為である。それが終わりいよいよ
彼女達に服のリクエストを着せる時がやって来た。
遊び人「ペンライトを見ると…私の言う通りに動く人形になる…
私が何かを言うと…はい…と答えて…自分の名前を言ってから…
私の言う事を…します…と応えます…眼を虚ろに開いて…」
そう暗示して、2人に違いが出た。イメージした物が違うらしい…
陶花ちゃんは目をとろ〜ん…とさせて、美華ちゃんは目を見開く…
この様に、その人の個性が出るのが催眠状態の特徴である。
遊び人「ほらぁペンライトだよぉ♪2人ともテーブルの前に立ちなさい…」
陶花「はい…陶花は…テーブルの前に立ちます…」
美華「はい…美華は…テーブルの前に立ちます…」
そう復唱して、虚ろな目でテーブルの前に立つ2人…見た目は完全に
自分を失っているかの様だ…事実、正体が無いだろう。
遊び人は2人の間に立ち、ペンライトを上から下にゆっくり下ろして
暗示を唱える。
遊び人「リクエストした…服を着なさい…」
陶花「はい…陶花は…リクエストした…服を着ます…」
美華「はい…美華は…リクエストした…服を着ます…」
2人は…夢心地で気持ちよく…リクエスト通りの催眠人形になった…
▲メスメーラーの催眠人形館 第3話「催眠人形の宴」(2010/0315)
第3話「催眠人形の宴」
陶花「はい…陶花は…リクエストした…服を着ます…」
美華「はい…美華は…リクエストした…服を着ます…」
ここ、メスメーラーが作った催眠人形館では、今、催眠術に掛かった
2人の美少女が、目の前にいるリエちゃんとエリちゃんの持つ
リクエストした服をそれぞれ選んで着替えていた。
虚ろな目で服を着るその姿は、どこか官能的に感じられる。
着替え終わった後、陶花と美華はリエちゃんとエリちゃんによって
メイクアップされる。とても綺麗に、可憐に、まるで人形の様に…
口紅を塗ったその唇からは、一種の妖艶さまでかもし出し、
その瞳はガラス細工のように輝いている。どこか虚ろな雰囲気が
逆に美しさを際立たせている。
遊び人「メイク完了、2人とも、好きなポーズを取りなさい」
遊び人がそう応えると、人形と化した2人は、自分の好きなポーズを取る。
陶花「はい…陶花は…好きなポーズを取ります…」
美華「はい…美花は…好きなポーズを取ります…」
まずはそのポーズを写真に撮る。そして他のポーズもさせて写真を
一通り撮って、終了する。写真を見た2人はなんて言うだろうか?
遊び人「色々撮ったし、それでは2人の目を覚まさせます。」
その遊び人の隣には、2人が虚ろな人形として立っていた。
全ての時間を戻したかの様に、遊び人はコップの手品で水晶を隠した
最初の手品に戻る。2人の配置や自分の配置も完璧だ。
遊び人「2人とも目を開いて、私が呼びかけるとその時間に目が覚めるよ…」
そう言って、呼びかけてみる。
遊び人「何でだろうね?左にあるなんて…ちゃんと見てた?」
陶花「見てたよ…なんで?」
美華「すごい…ほんと分かんなかった…」
遊び人「じゃあ、次の手品見せてあげる。何も無い所に帽子を置いて」
そう言いながら、テーブルの上に自分の帽子を置いて、
1,2,3!の掛け声を掛ける。
遊び人「リクエストした、2人の写真が出てくるよ。」
そう言って、帽子を離すと撮った覚えも無い写真が出てくる。
陶花「わぁ!ほんとだ!何時撮ったの?」
遊び人「さぁ…何時なんだろうね?」
美華「凄い!もっと色々みたいな!」
遊び人「また今度来たら、色々してあげるよ。何なら立って見て。」
そう言われた2人はテーブルの前に立ち期待に胸を膨らませる。
遊び人の左に陶花が、右に美華が立った。
遊び人「帽子の中何も無いでしょ?よぉく見て確かめて!」
2人とも確かめるが、無論何も無い。
遊び人「こうやって帽子の中に手を突っ込んで
3つ数えるとね…1,2,3!」
遊び人「これなーんだ?」
言い終わってから、遊び人はあるものを見せた。
そしてそれを2人が認識する前に…ストップ!
遊び人は少し大きな声で禁止暗示を唱えた。
遊び人「人形の様に体が固まる。ガッチガッチに固まる!」
と暗示を掛けていく。今度は少しゆったりとした声で
遊び人「固まると、とっても気持ちよくなる…目もとろんとする。
どんどん固まって、3つ数えると目を瞑るよ。1,2,3!」
2人は無意識に目を瞑る。その様子はまるで童話の眠り姫の様だ。
その様子がとても色っぽくて可愛い。
その様子に見とれながら、掛けたかった暗示を掛ける。
遊び人「目の前に自分の名前が書かれた黒板があります。3つ数えると、
黒板消しで自分の名前を消しちゃうよ。1,2,3!」
暗示の入った2人は、まるで操り人形の様に、腕を暗示の通りに動かす。
遊び人「消えた名前は花の香りをかぐと元に戻る…戻ると2人とも相思相愛に
なる…
恋しくなって互いを求め合うよ…
目を開いて…呼びかけたら目も覚め自由になるよ…」
遊び人「…でしょ…」
何か遊び人が言っている事に無意識に気づいた2人は文字通り、
ハッとなった。すぐに彼女が何を言っているのか理解する。
遊び人「綺麗なお花でしょ!」
美華「百合の花?」
遊び人「うん…そだよ。」
陶花「可愛いな♪」
2人はたった今暗示に掛かり、催眠状態に堕ちた事を知らない…
それがまたおもしろい。
遊び人「2人とも…なんか忘れてなーい?」
陶花「何も忘れてなんか無いけど?」
案の定…当たり前の答えが返ってきた。それが面白い!
遊び人「じゃあ…自分の名前は何?」
言われた途端、2人は静かになった。漫画で言う「…」状態だ。
遊び人「陶花ちゃん…美華ちゃん…分かったら返事して!」
やはり「…」状態…
遊び人「2人とも、この百合をかいで見て」
そう言って嗅がせてみる。二人とも上目遣いに何かに気付いたような
表情になって、急に顔を赤く染める。とても初々しい感じだ。
2人とももじもじして、胸に手を当てて、目が完全に泳いでる。
あろう事か、陶花は大事な所に左手を当ててもじもじしている。
おもむろに美華が聞いた。
美華「ねぇ…こっち見てくれる?私達愛し合ってるね!」
陶花「うん…」
美華「じゃ…互いに気持ちよくなろ!」
目を瞑った美華に言われた瞬間、陶花はドキンっとした。
その陶花を右腕で、優しく抱きしめて語りかける美華。
美華「体の力を抜いて…リラックス…」
陶花「…ん…」
2人とも目が完全にとろけている。完全に恋をした人の目だ。
2人が常日頃仲のいい親友である事がうかがえる。
熱烈なキスを見ていると、こっちまでドキン!っと心臓が高鳴る。
何時の間にか遊び人も目がとろけていた。
美華「気持ちイイね♪…あら?逝っちゃった?かわいい娘ね!
この娘連れて帰るね…」
バタン…そう言いながら、2人は部屋を出て行く。
あ!!…催眠解くの忘れた…いっか…」
遊び人「私にもあんな美少女手に入るかなぁ…」
メスメーラー「私じゃ満足できない?」
後ろからいきなり声を掛けられた遊び人はびっくりして叫んだ。
遊び人「きゃ!」
体勢を立て直して、答えを言う。
遊び人「そんな事無いけど…」
メスメーラー「私が遊び人ちゃんの大切な人になりたいな。」
そう言って、一息置いたメスメーラーは注文をつけた
メスメーラー「ちょっと前を向いててくれるかな?」
遊び人「ん」
そう言って前を向いた瞬間…遊び人は深い催眠状態へと堕ちていった。
▲メスメーラーの催眠人形館 第4話「遊び人の過去」(2010/0315)
第4話「遊び人の過去」
遊び人…実は彼女に、私の催眠術を掛けている。
彼女の本名は遊楽夢希。きっかけはそう、数年前の冬の出来事。
場所は母校の入り口前。夢希の頼みを聞いた事だった。
夢希「ねえメスメーラーさん。催眠で私の記憶を消して別人にして!
死にたいの。」
メスメーラー「それが貴方の頼み?」
夢希「うん」
メスメーラー「消しても普通はすぐ思い出しちゃうよ?」
夢希「なんで?思い出すのは記憶を消された人が、思い出そうとするから!そ
うでしょ?じゃ普段から思い出さないよう努力してる人なら、記憶を消せると
思うけど?」
メスメーラー「確かに消せるかもしれないけど、思い出すかもよ?
それでもいい?」
夢希「嫌な事でもう何も考えたく無いから大丈夫!
それに、そんな事いって、嫌な記憶を消す事を否定するなんて、
実際に記憶喪失になった人に失礼な気がしますわ…
記憶を取り戻す事を強要しているようで、忘れるなって考える様で、
だから私も掛かった時、本当に忘れる様に努力はしたつもり、
何も考えない、何も分からない様に、でも満足できない…
人格変化で他人にして欲しい…忘れる事が悪くないのなら…」
メスメーラー「確かにね。けど私が忘れさせれるかは、
貴方の才能しだいよ?それでもいい?」
夢希「うん…目を開けたら私が変わってるといいな…」
そういって目を瞑る夢希はとても愛らしかった…本音を言えば、
今すぐにでも夢希に催眠を掛けて、彼女の人生を消去して、
自分の都合の言いように催眠を掛けて操りたかったからだ…それが
倫理に反する事無く出来る…チャンスだった!
夢希が目を開けた瞬間を狙って催眠に掛ける。見事に催眠に堕ちた。
彼女が本心から催眠に掛かりたがっていたからだろう。すぐに
深い催眠に誘導する…こうして生まれたのが遊び人。
彼女の本名は遊楽夢希だ!
ここは催眠人形館ここでメスメーラーは遊び人に催眠を掛けて
遊んでいる。
メスメーラー「3つ数えて…目がすっきり覚めた後…
私が頬を撫でると…とても気持ちよくとろんとしてくる…
何回も撫でられると気持ちが高ぶって失神しちゃうよ…」
そう暗示を掛けた後、遊び人の目を覚まさせてみる。
遊び人「…は!…」
メスメーラー「ふっふ〜ん♪気持ちよくしてあげようかぁ?」
遊び人「…その顔はまた何か企んでるでしょ?」
メスメーラー「そんなぁ…人聞きの悪い…何もしてないよ…」
遊び人「そういえば…」
何かを思い出したのか、遊び人は昨日の事を喋り始めた。
その内容は、遊び人の過去に関わると思わせるものだった。
遊び人「昨日ね…私に綺麗な若い女の人が話しかけてきたの…
メスメーラー「女の人?」
遊び人「うん…私がどなたか聞いたら、忘れたの?とか言って、
寂しそうな顔をして帰ったけど…」
私は思った。もしかして夢希の昔のお友達?しかしそれは遊び人が
夢希に戻る事を意味していた。
(ダメよ!思い出したら!忘れて!)
遊び人「この辺の子かな?なんだかまた会いたい気がする…」
メスメーラー「もう会えないよ!普通そうでしょ?
何でもないの!…ね?!」
そういって安心させた後、指輪を目の前に持っていって唱えた。
メスメーラー「目を開けたままとてもふかぁ〜い眠りに堕ちる…
昨日話しかけてきた女の人が、真っ白になっていく…
白くなって消えていく…消えたらもう会うことも無いから、
分かんなくなる…気にならない…ほら…
白いライトが目の前にある…貴方が昨日見たのはこれ!
何も無かった…だから忘れた…
指輪を下ろしたら目が覚めて私との会話に戻る
そういって指輪を下ろした。これで彼女は忘れたはず…
メスメーラー「あしょびにんちゃ〜ん…今日は一緒に居てぇ〜」
遊び人「ど…どうしたの?今日はやけに積極的になって…?」
メスメーラー「あんな美少女が欲しいって言ってたから…」
遊び人「それはその…2人があまりにも熱烈だったから…」
メスメーラー「だったよねぇ…誰が欲しいの?」
そういいながら遊び人の頬をゆっくりとやさしく撫でる
遊び人「メスメーラーよ!」
少し息の荒い声で、遊び人はそう答える。
メスメーラーに催眠を掛けたり、キスしたり…そんな事を
求める気持ちが自分にある…けど…
どうしてか出来ない…何かが心に引っかかって…
遊び人「けど…ハゥ…メスメーラーって…性格いいから…ハァ…
求めてても…フゥ…遠慮…しちゃう…ああ…あ…変!…やめ…て…
ハァ…気持ち…イイ!…なんで?…ハゥ!!!!」
最後の方は快感であえぐ様にして堕ちた…失神して
虚ろな目を開いてぐったりとして前に倒れこんでいる…
私はそれを抱きかかえるようにして、遊び人に暗示を注ぎ込む…
メスメーラー「真っ白になる…今みたいに真っ白に…
貴方が私に求めている物を見せた時…気持ちよく真っ白に…」
私はこうやって遊び人に催眠を掛ける…相思相愛の日々が
ずっと続いて欲しいと思ってる!
▲知らない間にフィリナと紅を催眠状態に・・・(前編)(2009/0625)
マンションの一室、萌野ほたるの家、そこで3人の美少女が、
催眠術のビデオを見ていた。見終わった後、
でこの広さが特徴のフィリナとツインテールの髪をした紅の
2人が感想を話し合う。
フィリナ「催眠術ってヤラセっぽいわね!」
紅「どうして?みんな驚いているよ?」
フィリナ「やるには信頼関係がいるのは分かったけど、
それなら演技で出来るじゃん!と思って…」
紅「なるほどね。でも針刺して痛くない催眠はどう説明するの?」
フィリナ「ツボや静脈に刺せば、痛くないときだってあるわ。」
紅「なるほどぉ〜!けど健忘現象だけ見れば、物忘れってありえるし、
私は全てがヤラセって思えないな。フィリナはヤラセだと思うの?」
フィリナ「当然!実際掛かってみたいわ!掛からないと思うけどね!」
紅「私も掛かってみたいなぁ〜!
フィリナ「言っとくけど掛からないって!あ〜あ!掛けられるよって
人が身近に居ればなぁ!ヤラセかどうか判断したいし…」
フィリナは心底そう思った。だれか身近に催眠術に掛けれる人が居れば…
ほたる「そうねぇ、居ないよね掛けられる人が…」
そう前置きした後、ほたるは普通の声より、少し小声でこういった。
ほたる「ちなみにさ…催眠状態になるととても気持ちイイんだって…」
フィリナ「フーン…どんな風に?」
既に催眠に興味を持っていたフィリナは夢中になってほたるの返答を
期待していた。
ほたる「2人が…お風呂に入ってとてもリラックスして気持ちイイ時とか
他にも光ってる物やキラキラしてる物を見て…気持ち良くなるとか…
夜、布団の中に入って…気持ち良くなってる時もそうね…」
ほたるは相手の呼吸や姿勢に同期して、眠気を誘うように2人に語りかける。
ほたる「それらをイメージすると…とても気持ちよくなるね。
そのままで居たい様な…凄くいい気持ち…」
それを聞いてイメージしていた2人は自らも気が付かないうちに
気持ちよくなっていた。何も考えずに…
フィリナと紅の目を見ると、半分虚ろになっていた。これはいけるかも!?
アレをやってみよう!ほたるは2人に内緒で催眠術に掛けるために、
ビデオで催眠術の話を見せて2人の興味を引いたのだから…
ほたる「私の声を聞いているだけでいいよ…聞いているだけで
今凄くいい気持ち…」
そう言いつつ、2人の視野の中にペンライトを写す。光を燈し、
それをゆっくり動かして相手の目を見つめてみる。
フィリナも紅も会話とは無関係に何となくペンライトの燈を追いかける。
うわぁ〜成功してる!頭の中でほたるは叫んだ。2人とも軽い催眠状態に
堕ちている。このまま催眠状態を深化させたい!
そのままペンライトを2人の目の前に持っていって、暗示を唱えてみた。
ほたる「心の中に気持ちイイ光が入り込む…光はどんどん大きくなって
心地いい夢の世界へと2人を誘う。目を瞑って…」
言われるままに目を閉じる2人。恐らく心の中でのイメージに集中する為に
目を瞑ったのだろう。自然な反応だ。
ほたる「夢の世界に扉がある…その扉をくぐるともっと気持ちよくなる。
気持ち良くなったら扉が閉まって外の世界を忘れて、気持ちイイ事に集中する。
気持ちよさを楽しんでいたら…また目の前に扉を見つける…」
こうしてほたるはフィリナと紅を深い催眠状態に堕としていく。
気持ちイイ世界に…そして堕ちきった時…後催眠暗示を掛けた後
目を覚ます様暗示することにした。
ほたる「今から3つ数えると、深い催眠状態のまま目を覚まします。
意識が回復して、見ることも聞く事も話す事も出来る様になります。
しかし、催眠ドールとほたるに言われると、すぐに今の状態に戻って
「ハイ…」と応えると自分の名前を言って「は…催眠ドールです…」と
言います、2人はほたるの暗示の通りに動く操り人形になります…
それでは目を覚まします…1、2、3!」
ほたる「話し聞いてる?」
目を覚ました2人に話しかけ様子を見てみる。
フィリナ「あ!うん!気持ちイイよね?」
紅「うん!」
ほたる「寝てなかった?」
フィリナ「はぁ?」
紅「なんでそうなるの?」
ほたる「ごめんごめん!ところでさ…催眠術に掛かると
多少恥ずかしい格好してても平気になるのよね…バニー服着てみない?」
フィリナ「何で私が?催眠術に掛かった訳でも無いのに!」
2人は笑ってそう応える。
紅「今日のほたるちゃんおかしいね!」
ほたるは心の中で呟いた。…今催眠術に掛かったんだけどな…
そして催眠術に掛かった自覚の無い2人にほたるは萌えた。
人の心を支配するのってこう言うことなんだ。…うふふ…楽しいなぁ
フィリナ「何なら、催眠術に掛けてみれば?ほた…」
ほたる「催眠ドール!」
その言葉を発した瞬間…世界が変わるかの様に2人の雰囲気が変わった。
表情が明るい笑った笑顔から一転、魂を無くした様に、
虚で人形の様な目をみせて表情が消えたのだ。
フィリナ「…はい…フィリナは…催眠ドールです…」
紅「はい…紅は催眠ドールです…」
ほたるはバニー服に着替えてもらうと、テレビの前のソファーに座らせて、
2人に暗示を囁く
ほたる「今から、ペンライトの光を見ると、今の意識の無い状態に
なります。そしてライトの光が消えると意識が戻ります。
それではライトを消しますよ…」
そう言って…ほたるは楽しみにする…ライトが消えた後の2人の反応を…
▲知らない間にフィリナと紅を催眠状態に・・・(特別編)(2009/0630)
私は今、ほたるちゃんの家に居る。マンションの2階の一室だ。
なんでも「面白い物を見せるから来て欲しい」のだそうだ。
面白い物とは催眠術の事だった。色々説明を聞いて思ったけど、
どこか胡散臭かった。私は試しに紅ちゃんと話してみた…
フィリナ「催眠術ってヤラセっぽいわね!」
紅「どうして?みんな驚いているよ?」
フィリナ「やるには信頼関係がいるのは分かったけど、
それなら演技で出来るじゃん!と思って…」
紅「なるほどね。でも針刺して痛くない催眠はどう説明するの?」
フィリナ「ツボや静脈に刺せば、痛くないときだってあるわ。」
紅「なるほどぉ〜!けど健忘現象だけ見れば、物忘れってありえるし、
私は全てがヤラセって思えないな。フィリナはヤラセだと思うの?」
フィリナ「当然!実際掛かってみたいわ!掛からないと思うけどね!」
私は掛からない自信があった。テレビを見ている=催眠状態ってのが
今一良く分からないし…でたらめを言ってる様にしか感じられなかった。
紅「私も掛かってみたいなぁ〜!」
紅ちゃんも掛かりたいらしい。けど作り話なんだし無理だ。
フィリナ「言っとくけど掛からないって!あ〜あ!掛けられるよって
人が身近に居ればなぁ!ヤラセかどうか判断したいし…」
フィリナは心底そう思った。だれか身近に催眠術に掛けれる人が居れば…
けど、身近に掛けられる人なんて聞いた事が無い。
ほたる「そうねぇ、居ないよね掛けられる人が…」
私の言葉に呼応するかの様に、ほたるがそういった。ほたるちゃんも
同じ気持ちなんだと知って、私の心が安心する。
ほたる「ちなみにさ…催眠状態になるととても気持ちイイんだって…」
ほたるが興味深い事を言って来た。私はほたるの言葉に耳を傾ける。
フィリナ「フーン…どんな風に?」
気持ちイイ雰囲気に包まれながら、催眠に興味を持った私は夢中になって
ほたるの返答を期待する…どんな風に気持ちイイんだろう…
すると…ほたるの口から甘く囁く様に答えが導き出された…
ほたる「2人が…お風呂に入ってとてもリラックスして気持ちイイ時とか
他にも光ってる物やキラキラしてる物を見て…気持ち良くなるとか…
夜、布団の中に入って…気持ち良くなってる時もそうね…」
なるほど…私はそう思ってぼんやりする。
ぼんやりした事にほとんど気付かないまま…
ほたる「それらをイメージすると…とても気持ちよくなるね。
そのままで居たい様な…凄くいい気持ち…」
・
・
・
ほたる「話し聞いてる?」
不意にほたるの声が私の耳に刺さった
フィリナ「あ!うん!気持ちイイよね?」
ぼんやりしていた事に気付いて、適当にそう返事して、お話の続きをする。
紅「うん!」
紅ちゃんもぼんやりしていた様だが、すぐに顔に生気を取り戻す。
ほたる「寝てなかった?」
私は、不意に意外な事を聞かれた…何言ってんだか!
フィリナ「はぁ?」
紅「なんでそうなるの?」
紅ちゃんの言う通りだ。何だか楽しくなって笑いがこみ上げる。
ほたるちゃんと紅ちゃんも笑っている。
ほたる「ごめんごめん!ところでさ…催眠術に掛かると
多少恥ずかしい格好してても平気になるのよね…バニー服着てみない?」
それは催眠術に掛かってから言う物だ。思った私はおかしくって
思わず事実を言ってしまう…
フィリナ「何で私が?催眠術に掛かった訳でも無いのに!」
紅「今日のほたるちゃんおかしいね!」
紅も私を同じく笑って、私に同意した答えを答える。そこで悪戯心の
沸いた私は、掛けて見ろと言ってみた。掛けられないんだから…
フィリナ「何なら、催眠術に掛けてみれば?ほた…」
・
・
・
フィリナ「…え?」
私はいつの間にかソファーに座っていた…着た覚えの無い
バニー服まで着ている。隣を見ると紅ちゃんも、同じ
バニー服を着てソファーに座っている。
フィリナ「なんで?なんで何時の間にここに居るの?この服何?」
紅「知らないよ!何が起こったの?新手の超常現象?」
私は混乱した…何があったんだろう?まったく分からない…
気が付けば私も紅も笑っている…今は楽しい…
何があったのか?と言う疑問も楽しい雰囲気に呑まれて
消えていく…そう今は楽しければイイ…楽しければ…
▲知らない間にフィリナと紅を催眠状態に・・・(中篇)(2009/0702)
フィリナ「…え?」
自分がいつの間にかソファーに座っている事に気付いたフィリナは
声を上げた。着た覚えの無いバニー服まで着ている。
隣を見ると紅ちゃんも、同じバニー服を着てソファーに座っている。
フィリナ「なんで?なんで何時の間にここに居るの?この服何?」
紅「知らないよ!何が起こったの?新手の超常現象?」
ほたる「予想以上にいい反応ね…クスクス…」
フィリナ「何笑ってんの?」
フィリナが笑顔で、ほたるの感情を読み取ろうとする。
ほたる「ん〜!なんでも無い…」
そういって、私は気になった事を聞いてみる…
ほたる「…ペンライト見て目を瞑らなかった?…」
2人にペンライトを見せて催眠に入れた事を覚えていないなんて事が
あったら…と思うとぞくぞくしたからだ。さあどうだろうか?
紅「ペンライトなんてこの家にないじゃない?何言ってんの?」
期待通りの反応…ほたるの胸は高鳴った。と次の瞬間…
フィリナ「ペンライトって…どういう物?」
え?何?ほたるの頭の中は真っ白になった…マジ…?ひょっとして…
紅「え?知らないの?ペンの形をした…見たこと無い?」
こくん…と頷くフィリナ…その口からもれた言葉はペンライトを
完全に忘れ去った物だった。
フィリナ「知らないよ…見た事も聞いた事も無い…」
聴いた瞬間…周りが凄く遠くなって、熱い思いが私の心をわし掴みにした。
そして、最後にフィリナは笑って私に囁いた。
フィリナ「良かったら見せて…」
私は何かの暗示に掛かる様に、勝手に手が出てペンライトを見せていた。
途端に虚ろな目をするフィリナちゃん♪と紅ちゃん♪
多分…いや確実に2人はもう深い催眠状態に堕ちている…何も分からずに…
私の心は決まっていた…フィリナちゃんに掛けよう…
わたしはゆっくりペンライトの燈を灯す…
催眠に掛かるのも人によって、個性があるのは知っていた。けど、
ペンライトを忘れてくれるのは想定外だ…忘れるよう暗示はしてないから…
そして、していないからこそフィリナの個性はほたるの琴線に触れた。
多分、後催眠暗示のキーワードが被催眠者に自覚できない様に、
この場合はペンライトが催眠に入る為のキーワードになったのだろう。
ペンライトを見せて、健忘暗示を入れていたから…それが後催眠の効果を?
ほたる「ペンライトの光が消えて目の前から消えるまで…この状態です…」
暗示を掛けながらほたるは思った。そういえばさっき…ライトを消した時…
すぐにペンライトを2人の前から下げたっけ…
ほたる「今からじゃんけんをします…フィリナちゃんだけが負けたら
今の催眠状態になります…何も分からなくなってとても気持ちよくなる…」
そういってペンライトを下げてみる。
ほたる「分かった?」
フィリナ「何が?そんな事よりじゃんけんしましょ…」
紅「いいよ!やろやろ!」
はずむ様な2人の声を聞いていると、私もより楽しくなる。
2人に催眠術を掛けられた様に…フィリナと紅がじゃいけんをする。
フィリナ&紅「じゃ〜んけ〜ん…ポン!!」
負けたのはフィリナだった。途端に虚ろな顔になってそのまま固まる。
紅「はい!フィリナちゃんの負け〜次やろ〜!」
笑顔で紅がフィリナにそう言った時、さしもの紅も異変に気付いた。
紅「…どうしたの?フィリナちゃん?フィリナちゃん!!」
ほたる「ふっふっふ…フィリナちゃんは、もう催眠術に掛かって
私の操り人形なのだ〜と言う事で、もう何も分かってないよ〜!」
紅「うそ…何時の間に?」
ほたる「さあ〜何時の間にでしょう〜?ちなみに催眠術に掛かった事も
まったく分かっていないよ…掛けてるのは内緒にしといてね…」
紅ちゃんは嬉しそうな顔をしながら無意識に頷いた。
ほたる「元の位置に戻って…チョキにしたら面白いよ〜!」
紅ちゃんが元の戻りチョキにしたのを確認して、フィリナに暗示を掛ける。
ほたる「私が手を叩くとフィリナちゃんは元に戻ります…」
パーン!耳元で叩いてフィリナを正気に戻す。
フィリナ「ふふふ…私の勝ちね!グーはチョキより強いのよ…」
紅「ぷ…あはは!…そうねぇフィリナちゃんの勝ちね…
じゃあ次ね!じゃ〜んけ〜ん…ポン!!」
紅ちゃんも空気をよんでそう答え、次は負けた物が罰ゲームをする事にして
フィリナの前後不覚を2人は楽しむ…フィリナちゃんは負けた事に
まったく気付いていない…フィリナちゃんは自分が勝って紅に罰ゲームを
していると思っているだけだ。フィリナちゃんの知らない所で、
彼女は罰ゲームを受けている…
▲知らない間にフィリナと紅を催眠状態に…(後編)(2009/0707)
負けたフィリナは催眠状態に堕ちて気持ち良さそうだ。
ふっと後ろに倒れかけたり、そのまま固まったりと、フィリナは催眠状態を
楽しんでいる。…色々な催眠反応がフィリナちゃんの心身に起こっている…
テレビの影響だろうか?見ていて楽しい…
私は紅がフィリナにじゃんけんで勝ったのを見計らって、
紅も催眠状態に堕とす事にした。
紅「ほんとに催眠状態になってる事に気付いていないの?」
ほたる「気付いてないよ〜論より証拠…紅ちゃんも掛かってるよ…」
笑いながら紅ちゃん♪はそれを否定する。
紅「うそ〜何言ってるの?掛かって…」
言い終わる前にペンライトを見せる…もう目が虚ろだ…試しに
ペンライトを下げて見る。どうなるんだろう?
紅「無いよ…、…あれ?今何か見せなかった?」
ほたる「見せなかったけど?…♪」
キュンっっと胸が高鳴った…フィリナちゃんもこうなんだ。可愛い♪
どうやら、光を見せないでペンライトを見せるとこうなるらしい、
今度はつけて見せてみた。虚ろな目をした紅ちゃん♪の前で、
ペンライトの光を点けたまま後ろに隠す。
ほたる「今何か見せた?」
紅「いいや?…何にも見せてないけど?」
どうやら、ペンライトを点けた時と点けない時で違うみたい…
紅ちゃん♪は物珍しそうにフィリナをまじまじと見ている。
その様子を見ていて、不意にフィリナちゃん♪はどうなんだろう?と思い
点ける点けない関係無しに何も覚えていない…だから自覚も無いって、
予想が正しいか試したくなった…の前に…勿論紅ちゃん♪を堕とす。
ほたる「紅ちゃん♪こっち見て!」
こちらに振り向く紅ちゃん♪に光の燈ったペンライトを見せ、一気に堕とす。
ほたる「青いコップを持っている状態のみ…ペンライトを見ると堕ちた事を
思い出します…けどその3秒後に堕ちる…何も分からなくなる…
そして…お茶飲まない?…と私が言うと…2人でこの青いコップに
お茶を入れて半分こします…飲みきったら元の状態に戻ります…」
と2人に新しい暗示も入れて楽しむ事にする。
後は、手を叩いてフィリナちゃん♪を目覚めさせるだけ♪パァン!!
フィリナ「…じゃ次のじゃんけんね!…じゃ〜んけ〜ん!ポン!…??
紅ちゃん?…ねえ紅ちゃん?…どうしたの?…ほたる!」
ほたる「なぁに?」
フィリナ「紅ちゃんが何か変なの…ぼぉっとしていて呼びかけに反応が…」
そういって紅を揺さぶる事で、反応の無い事を示す。
ほたる「本当ね〜何でだろ?」
そう誤魔化して、不意にペンライトを見せてみる。途端に虚ろな目をして
表情を無くすフィリナちゃん♪とても色っぽい♪何だかもじもじする…
ペンライトをフィリナの目の前から外して、何を質問しよう?
ほたる「ねえ…2つほど聞いてイイかな?」
フィリナ「!?…何を?…」
ほたる「今私何か持っていなかった?」
フィリナ「今日のほたるちゃん…何か変ね!持ってなかったと思うけど?」
ほたる「気持ち良かった?」
フィリナ「え?ん?あ!何だか気持ちイイ♪ね…」
お互い笑いを浮かべながら会話する。隙を見てペンライトの燈を見せる…
途端に意識を失うフィリナ…なんて色気だろう…
私の中に何かが目覚め様としていた…フィリナが欲しい…心も体も全部!
フィリナの虚ろな表情にフラフラ〜っと魂を奪われたかの様に
手をかけようとして、思いとどまった。私ったら何を?すぐさま
ペンライトの燈をフィリナの目の前で消して、ペンライトを彼女の
目の前から隠す…
ほたる「どうだった?…今、気持ちよかった?…?」
フィリナ「何が?…」
もしかして…分かってない?気持ち良かった事すら?想像しただけで、
ほたるの胸はキュン…っと高鳴る。乳首がキンキンに立っている。
不意にほたるに楽しそうな声が投げ込まれた。
紅「目覚めたんだ…」
フィリナ「何言ってんの?ぼ〜っとしちゃって…」
紅「え?何のこと?」
フィリナ「クスクス…まあいいわ…」
紅「あーなんで笑うの?」
フィリナ「知らないよ!何となく楽しいなって…」
にっこり笑うフィリナちゃんと紅ちゃんに、ほたるはキーワードを唱えた。
ほたる「お茶飲まない?」
2人は私を無視して、青いコップにお茶を注ぎ、「半分こしよっか?」と
フィリナが進め、机に座り、2人して順番にお茶を飲んでいる。
それを確認した後、ボソッとキーワードを言う。
フィリナ「このお茶美味しいね…」
紅「うん…でさ…今日の催眠術の話面白かったね!」
フィリナ「あーあれでしょ?一度掛かってみたいな♪どんな感じだろう?」
紅「そうね…私も掛かってみたいわ♪でも掛かんないだろうな〜!」
フィリナ「私もそんな気がするし…掛かるとほんとに気持ちイイのかな?」
紅「そうだといいね♪そんな気はするけどね♪
フィリナ「私も…そうだ紅ちゃん♪催眠術信じてるでしょ?だったらさ…
催眠術を習得できる所へ行って、覚えてきて私に掛けて頂戴♪」
紅「できればそうしたいな〜♪」
クスクス…心の中で笑いが止まらなかった。もう掛かってるんだけどな…
2人が気付いていないのを確認して、舌なめずりをする。
その瞳は、楽しい玩具を見つけた女児のように楽しげな光をやどしていた。
ほたる「実はもう…掛かってるよ♪催眠術に♪」
フィリナ「え?何の話??私催眠になんて入ってないよ?」
紅「うん…私も…今日のほたるちゃん♪やっぱりおかしいや!」
2人共笑顔で、ほたるにそう言った刹那…
ほたるはペンライトの燈を見せる…瞬間…表情が一変した!
フィリナ「それ何?…やだ!…見せな…」
紅「うそ?あったの?え?ちょっとや…」
2人とも言い終わる前に催眠状態に堕ちて、正体が無くなる…色っぽい♪
ほたる「もう…青いコップを持っても何も思い出す事はありません…」
こう暗示しておけば、振り出しに戻ってくれるだろう…2人は
フィリナちゃん♪も紅ちゃん♪も自分が催眠状態に堕ちたことを知らない♪
このまま影で貴方達を…2人を操ることも出来る…
そう思うと胸が高鳴る…乳首が立って…熱い思いが私の心を虜にする。
特にフィリナちゃんの方にそれを強く感じる…
私はどうしちゃったんだろう?それを確かめるべく催眠術で…
ほたる「フィリナちゃん♪をもっと調教したいな♪うふふ♪」
とろんとした虚ろな目で、ほたるは笑って無意識にそうつぶやいた。
▲燈夜の心は旅路を迎える(2008/0711)第1話「ヒカリの誘い」
第1話「ヒカリの誘い」
私の名前は燈夜ぬいぐるみや自然観照が大好き。好物はタイヤキで、日記をつ
ける性格。
最近、幼い頃から私の脳をコピーしていた端末に自分を引き継がせ私の脳を停
止させた。その日から悩みが出来た。
私は誰なんだろう?私は生きてるの?外を歩いてそう思う。
端末は例えると自分の脳のクローンだ。でもこうやって悩む不思議、自分は一
体どこまで自分なんだろう?不意に人の声がした。
ヒカリ「ユートピア・ニアリに来ませんか?」
振り向くと美少女がいた。お姫様ドレスの様な上半身に肩一杯に広がった襟、
襟元はタートルネックになっていて、首を守っている。
下半身は上半身とつながる水着のような感じで左右にスカート状のひらひらが
付いていて、
タートルネックのワンピースを着た燈夜と比べると明らかに変わっている。
燈夜「ユートピアニアリって、あの秘密組織の秘密実験?」
秘密組織とは、フリーメーソンの事だ。何やら、平和的実験として世界平和の
実験をしているらしい。
ヒカリ「そうよ。私の正面の教会の扉、その向こうに楽園があるの。」
ヒカリが正面を向く、正面道路の向こう。信号を渡った所に教会がある。
その扉を見ながら燈夜は思う。平和的実験って何だろう?本当に今より平和な
のだろうか?
燈夜「確か入ると社会から自分は消えるとか、なんか今の私みたい。」
ヒカリ「知っているんですね。中は消えてもいい程楽しいよ。」
燈夜「何か信用できない。悩みはあるけどさぁ。」
ついに燈夜は悩みを人に言う事にした。それを聞いたヒカリはちゃんすとばか
り口を旨く使う。
ヒカリ「それは悩みを聞く私の心のケアや、ケア後のやり方で決めませんか?」
燈夜「い…いいけど…」
燈夜は同意してヒカリについていく。自分が二アリに入れられる事も知らずに
…
大きな3つの窓がある部屋に入れられテーブルに座る。
そして、脳と端末の事、自分の同一性についての悩みを燈夜は話し終えた。
燈夜「と言う事で、私はどこまで私なんだろうって…」
ヒカリ「自己同一性の問題について悩んでいるんですね。分かります。それは
ね。自分で見つけるものです。
まず自分はどう思うのか?答えて!」
燈夜「分かんない。基本的に自分は成長しても変わらない物だと思うから…」
ヒカリ「その通りだと思います。その考えに何か不満ありますか?」
燈夜「それが自分の変化だって言う人が気になって…」
ヒカリ「そうですか。変化と成長をどう思うの?」
燈夜「一緒かもしれないけど、成長って本来自分が持っていた物が外に出てき
ただけでしょ?
ヒカリ「そうですね」
燈夜「それに対し、その人の変化は自分が持っていない物を持つ様になる気が
して…」
ヒカリ「なるほどね、だから人の言う事を気にするのね。それが曖昧になっち
ゃうから」
燈夜「うん」
ヒカリ「じゃ曖昧な答えについて、どう思ってるの?」
燈夜は曖昧な答えを肯定し、疑問系で答える。
成長は変化なのか?何を意味するのか?それを聞いて
ヒカリは答えを見つけて、楽しく過ごしたいよねと答える。
この様に、話を聞いて上げて、相手の望む事を言ってやり、さらに
呼吸を合わせて会話していくと、
知らず知らずのうちに相手はこちらを信用していく。ヒカリは燈夜を二アリに
入れようと、
心の隙をうかがう、催眠に掛ける為に。そして心理実験と表し相手の好きな物、
嫌いな物を聞いてそれを用意する。
好きな物はタイヤキ、リンゴ、嫌いな物は梅干、ぬいぐるみを欲しがり、逆上
がりが出来ないことも知る。
さあ、これが催眠でどう変わるのか?彼女を二アリに入れる事を思いながら、
ほくそ笑む。
彼女はどれだけ催眠のコントロールを受け入れるだろう…と
▲燈夜の心は旅路を迎える(2009/0405)第2話「心理実験」
第2話「心理実験」
大きな部屋に2人の美少女がいる。片方は窓際に座っており、
大きなペンギンのぬいぐるみを抱く様に持っている。
もう片方も窓際でもう一人の横で、覗く様に少女を見ている。
ヒカリ「ペンギンが大好きなんだ。」
燈夜「うん」
ヒカリ「私も大好きなの」
燈夜「ほんと」
嬉しそうな弾む声で、そう答える燈夜。ヒカリはこの計画の成功を
感じた。でもまだ安心するのは早い。
ヒカリ「うん。親子のぬいぐるみ持ってるよ。」
燈夜「へえ、いいなぁ…所で実験内容って何?」
ヒカリは迷う事無く、微笑して、それをはっきりと告げた。
ヒカリ「催眠術…」
燈夜「え?催眠術?」
ヒカリ「そう、掛かると気持ち良いし、不思議な事が起こるよ。」
燈夜はちょっとばかり驚いた。使える人間と会うなんて
ありえないと思っていたからだ。掛かるとどうなるんだろうって
否、私には掛からないだろうなぁ。そう思いつつ…
燈夜「いいよ…掛けて見てよ。掛かんないと思うけどさぁ…私は。
本人が望まない事、出来ない事は無理って聞いたし。」
ヒカリ「フフ…よく知ってるね燈夜ちゃんは。」
ヒカリはバクバク動く心臓を抑えながら、そう言ってペンライトを
燈夜の横に近づける。
ヒカリ「じゃあリラックスして…じぃーっと見て…」
その一言で燈夜はぼんやりと目をペンライトに向ける。
ヒカリ「心の中に光が燈るよ…」
その一言を聞いて、燈夜は自分でも気づかない無意識の内に、
光を心に思い描いていた。とてもはっきりと…
ヒカリ「その光は…心の中で点滅している…」
とてもゆっくりとした眠気を誘う声でささやくヒカリ。
そして燈夜はもうイメージの世界に入っている。
ヒカリ「光が消えた時…気が遠く感じる…ふわふわする…」
目の前の光を見てか?心の中の光を見てか?
燈夜は自分がぼんやりしている事を感じていた…しかし
これが暗示による物だとは思っていない。
ただ何となくそうなっているだけに感じていた。
ヒカリ「何も気にならない…ゆっくり立って見て…」
言われるままに立つ燈夜、もう何も気にならなくなっていた。
それが暗示によるものだとは、まったく気づいていない。
ヒカリ「体がふわふわする。ふわふわして体がおもぉーくなって
倒れる。
言われるままに倒れる燈夜を支え、また元に戻す。
ヒカリ「倒れるともっと気がとーくなって、ふわふわする」
燈夜はもう言われるままになっていた。しかしこれが当たり前だと
思っている。暗示に掛かってる事に気づきようが無い。
ヒカリ「ふわふわして…後ろにふかぁーく倒れる…」
抵抗無く、すんなり倒れる燈夜。完全に暗示に掛かっている。
ヒカリ「深く倒れたら…もっと気持ちよくなる…目を瞑って…」
暗示されるまま目を瞑る燈夜。燈夜はもうとても気持ちのいい
世界に浸っていた。このままずうっとヒカリの言葉を聴いていたい位に。
ヒカリ「ほら…またふかーく倒れる…気持ちいい…
3つ数えると深い所から帰ってくるよ。1,2,3!」
パン!両手で叩いて、目を覚ますのを促す。ヒカリは喜びを感じていた。
見事に彼女は催眠に掛かっていた。自分では気づいていないだろう。
あのまま深い催眠状態にして、夢遊状態にも出来たはずだ。
ヒカリ「こっちむいて…様子はどぉ?」
燈夜「まだ良く分かんない…」
眠たげな目と声でそう答える燈夜。ああなんて可愛いんだろう彼女は…
ヒカリはますます燈夜に興味を持つ…これは良い人材を見つけた。
ヒカリはそう思うのだった。
▲燈夜の心は旅路を迎える(2009/0512)第3話「この5円玉握れるかな?ほぉら!」
第3話「この5円玉握れるかな?ほぉら!」
ヒカリ「そう…それでいいの…とっても気持ちよかったでしょ…」
燈夜「うん」
ヒカリ「この後の、コイン遊びの後に催眠を掛けるからね…」
燈夜「やっぱりまだ掛かってなかったんだ!」
燈夜はそう答える。ヒカリの計算どおりだ。催眠は普通、
掛かった自覚が無い。それは催眠に掛かる感覚が、
何かに夢中になっていたり、それによって他の事に気づかない事と
同質の物だからである。
ヒカリ「そのうち掛かるわよ。掛かるイメージは?」
燈夜「自分が変化しちゃう。または操られるイメージかな?」
ヒカリ「そうね…でも実は違うの。自分の心との対話なの。
さっき燈夜ちゃんが言ったようにね。だから不思議体験は
貴方の心が作るの。催眠に掛かるのは1つの才能よ。」
燈夜「へえーよく分からないけど、そうなんだ。けど私に
そんな才能は無いと思うなぁ。さっき掛からなかったもん。」
燈夜はそう言う。とても可愛い子だ。催眠調教のしがいがある。
ヒカリは催眠を掛けようと、コインを持ち出す。
ヒカリ「じゃ、握れないコイン遊びしよっか。手の平かして」
勿論、催眠に掛けるためである。驚愕法で催眠にそのまま掛けるのだ。
燈夜「いいけど、なぁに?それ?」
ヒカリ「上にあげるから、握ってみて、握れないよ。」
燈夜「握れるよ。それくらい。」
ヒカリ「じゃあいくよ」
ヒカリは少しコインを上げて止めた。こうする事により
燈夜の頭を混乱させたのだ。そしてその隙に
コインを持ち上げ暗示に掛ける。案の定、燈夜はコインを取れない。
ヒカリ「さっきの様にフワフワする…気持ち良い…
ふかぁく倒れた様に…ふかぁい所に心が沈んでいく…落ち着いて…
ねむーくなる。」
眠気を催す暗示を入れて、燈夜の反応を見る。瞬きが多い。成功だ。
ヒカリ「眠くて目がとろ〜んとする…とても眠い…ゆっくり
深い眠りに堕ちていく…眠くて目がとろ〜んとする…
とても眠い…ゆっくり深い眠りに堕ちていく。」
ヒカリは燈夜の反応を見ていた。目を瞑る時間が長くなる。
左手も自然な形に丸まってとてもリラックスしている事が伺えた。
そこで、「目を瞑ったら、深い眠りに堕ちる」と暗示を掛ける。
するとそのまま目を瞑って燈夜が目を開けなくなる。
暗示が良く効いている。立て続けに暗示を掛ける。
ヒカリ「どんどん深い眠りに堕ちていく。左腕の力がすっと抜ける。」
糸の切れた人形の様に、あっさりと左腕の力が抜ける。
ヒカリ「抜けたら…体中の力がどんどん抜けて…後ろに倒れる…」
ドサ!っと言う大きな音と共に後ろにイスに倒れる燈夜。
ヒカリ「倒れたら…眠りに堕ちて…何もわかんなくなる程、
気持ち良い世界に逝っちゃう…」
こうして燈夜は正体を無くし、無防備になる。その姿を見て、
ヒカリは燈夜を手中に収めようと暗示を考える。
左腕を持って放すとストンと下に落ちるその様は、まったくの
無防備で色気があり艶かしい。もうすぐで、
この娘は私の物になるのだ。ヒカリはその為の暗示を考えるのだった。
▲燈夜の心は旅路を迎える(2009/0614)第4話「催眠に堕ちた燈夜」
第4話「催眠に堕ちた燈夜」
ヒカリは心の中で思っていた。
ヒカリ「ふふ、燈夜ちゃんは、暗示に反応しやすい娘ね!
催眠調教のしがいあるかも、嬉しいな。この娘可愛いし素敵な娘ね。」
そう思いながら、頭の中で暗示を考えそれを復唱する。
ヒカリ「今…深い眠りの中に居る…深い眠りの中…私の暗示だけを感じて力が
戻る…
体中の力が戻って…眠ったまま動ける様に力が戻る…」
そう暗示して、立たせるつもりだ。目を覚ました時、何も気づかない様に
ヒカリ「これから3つ数えると…眠ったまま目を開いて…元の位置に立つよ…
1,2,3!」
暗示したとおりに目を開き、立ち上がる燈夜…しかしその目はぼんやりとして、
虚ろな目だ。
ヒカリ「目を覚ました時…私の言った食べ物が…
とても美味しく感じられたり…まずかったりするよ…」
第一の暗示は入れた。次は第二の暗示だ。
ヒカリ「目を閉じて…眠りから覚めた時…私が催眠人形と言うと…
そのまま人形のように固まって…今のふかぁい眠りの底に堕ちるよ…
固まると…何も感じず…何も見えない…耳に聞こえない私の暗示が
心に感じられるだけ…分かったら頷いて…」
頷く燈夜。暗示はちゃんと届いている様だ。
ヒカリ「私の解除と言う暗示で…固まった常態から元に戻るよ…
3つ数えると…また眠ったまま目を開いて…左手が元の位置に戻るよ…1,2,
3!」
燈夜の左手がまたもとの位置に戻る。時間が戻るように
コインを乗せていた頃にぴったりと
ヒカリ「コインが貴方の手を離れ…気持ち良くなった事は…記憶にありません
…」
こうして燈夜から記憶を奪う、燈夜が上に上がるコインを
上がる前に握って自分で握れたと思わすためだ。
今や完全にコインが上に上がる前の状態になっている。
ヒカリ「3つ数えたら…貴方は目を覚まして…コインを握ります…」
そして3つ数えるヒカリ1,2,3!
燈夜は目を覚ました。自分が催眠状態になった事も知らずに…
▲燈夜の心は旅路を迎える(2009/0619)第5話「催眠人形」
第5話「催眠人形」
燈夜「ね!握れたでしょ!」
案の定、燈夜は自分が催眠状態になっている事に気づいていない。
ヒカリ「そうだね。失敗失敗。今度は魔法を見せてあげる。」
ついに燈夜に掛けた、後催眠暗示を発動させる時だ。
燈夜「魔法?」
ヒカリ「ペンギンのぬいぐるみがどこかに消えちゃうよ。」
燈夜は首をかしげる。
燈夜「うそぉ」
ヒカリ「ほんとよ…見ててごらん…」
そう言われた燈夜はペンギンのぬいぐるみを凝視する。
ペンギンはテーブルにある。ちゃんとそれを確認する。とその時!
信じられない事が起きた。ペンギンのぬいぐるみが消えたのだ。
燈夜「…え?」
あまりの事に、すぐには言葉が出ない。
ヒカリ「ほらね!消えたでしょ。」
本当は消えたのではない。燈夜がペンギンを見ている間に、「催眠人形」と
後催眠暗示を掛けて、催眠人形にしている間に
ペンギンのぬいぐるみを後ろのイスの上にそっと置いたのだ。そして「解除」
を掛ける。
そうする事で、燈夜を欺いただけである。見事に上手くいった。ヒカリは成功
を心の中で喜ぶ。
ヒカリ(燈夜は調教のしがいがあるわ…うふふ♪)
燈夜「すごい!どこ行ったの?消えちゃった!?」
燈夜の口からはそう言う他なかった。なにしろ本当にぬいぐるみが目の前から
消えて
何処かに行ったのだ。後ろを振り向いた燈夜はついにぬいぐるみを見つけ手に
取る。
燈夜「あ!後ろに…何時の間に?信じられない!」
そう言って、まじまじとぬいぐるみを見つめ微笑する燈夜。今だ!
ヒカリ「催眠人形」
燈夜「…………」
それっきり燈夜は物言わぬ人形になってしまった。瞬きすらしていない。
ヒカリはまじまじとそれを見て満足する。今や燈夜は完全な催眠人形だ。
私の暗示したとおりに動く。ヒカリはほくそ笑む。
ヒカリはそのままぬいぐるみを燈夜の手からそっと取ってみる。
燈夜「…………」
燈夜は微笑を浮かべたまま動かない。催眠人形と言われたっきりだ。
その目はまるで生気が無く、綺麗なガラス球の様な目だ。その美しさにしばし
うっとりとする。
そして、ぬいぐるみを燈夜の後ろにあるテーブルに置く、
ヒカリ「解除!」
燈夜は訳が分からなかった。ぬいぐるみを手に取ったと思ったら、
また消えたのだ。今度は何処へ?
燈夜「…あれ?…また消えちゃった。ねえどこなの?」
ヒカリ「後ろだよ」
燈夜は後ろを振り向く。すると本当に消えたはずのペンギンのぬいぐるみがそ
こにあった。
何時の間にテーブルの上に移動したのだろう?まさに瞬間移動だ。
燈夜「ほんとだ。どうしてなの?」
ヒカリ「フフ…」
まるで分かっていない燈夜のその様子に、色香と可愛らしさを感じるヒカリ。
ヒカリ「不思議でしょ…今度は味覚を変えてあげる…」
燈夜「え!?」
ヒカリは右手の人差し指を燈夜の口に持っていって、暗示を唱える。
ヒカリ「梅干は体に良い…だから甘く美味しく感じるお口になる…」
燈夜はまさか!?と思った。梅干が体に良いのは知っている。
けど、あまりに酸っぱ過ぎて、一度も食べれた事がないのだ。
前も、口に入れようとして、酸っぱ過ぎて断念した。それ位なのに。しかしこ
の後、
燈夜は自分の味覚が変わっている事に驚くのである。
ヒカリは心の中でほくそ笑む…彼女の味覚をどこまで操れるかな?
うふふ…
▲燈夜の心は旅路を迎える(2009/0620)第6話「気持ちいい」
第6話「気持ちいい」
ヒカリ「お口の中で体に良いえーよーが広がって甘く感じるよ。この味を覚え
ちゃうよ。」
ぽりぽりと梅干を食べながらヒカリは暗示を囁く。燈夜は、そんな事あるわけ
…と思った瞬間。
心の変化が訪れた。ほんとにそんな気がしてきたのだ。そして食べたくなる。
梅干は甘かった。いや酸っぱかったっけ?燈夜は梅干が元から甘かった様に
心で感じていた。その時!
ヒカリ「今から私が手を叩くと、お口の中が元に戻る。!」パン!
いきなり物凄く酸っぱくなって、肩を上げ苦い顔をする燈夜
しかしそれもつかの間、ヒカリの暗示によって甘くなる。
ヒカリ「もう一回手を叩くと、覚えた甘い味が口の中に蘇る!蘇ったら、
もっともっと私の心を受け入れちゃうよ。今度はタイヤキとリンゴがまずーく
なる。
酸っぱくなったり、にがーい味になる。…燈夜ちゃん、食べてみて?」
燈夜は恐る恐るリンゴに手を出してみた。
燈夜「じゅっぱい!」
いかにも酸っぱそうな顔をして気持ちを伝える。
けど燈夜にとってタイヤキがまずいなどとは考えられないのであった。
燈夜「でもタイヤキは美味しいの。」
そういって、タイヤキに手を伸ばし、そのままタイヤキを
美味しそうに食べてしまう燈夜。暗示が効いていない。
燈夜「うん、美味しい。」
燈夜はタイヤキの美味しさに目がとろけていた。
よっぽどタイヤキが好きなのだろう。催眠暗示も効かない位に…
ヒカリはそこまでタイヤキが好きな事に、驚きはした物の、すぐにタイヤキを
利用して、
催眠に掛ける事を思いつく、そうすればもっと深い催眠状態に導く事が出来る
はずである。
ヒカリ「じゃ3つ数えるとタイヤキがもっと美味しくなるよ。1,2,3!」
燈夜は心の中でタイヤキがもっと美味しくなるのを感じていた。
ヒカリ「タイヤキのあまぁい味がお口の中に広がって、心の中が気持ちいい。
すっごく気持ちよくて、心の中がふわふわする。体も楽になる。」
フッ…と虚ろな目つきになって顔の力も抜け、腕をスッと下ろす燈夜。完全な
催眠状態である。
ヒカリ「楽になったら、ゴクンとタイヤキを飲んで、まどろみの世界に逝く。
私の心が気持ちよく心に届く。」
ゴクン…たいやきを飲んで、燈夜は至福のひと時を過ごしていた。
…ヒカリちゃんの心は…気持ちいい…タイヤキの様に…甘い…
そう言いながら、燈夜はペンギンを持ってヒカリの案内についていった。
ついていった先にソファーがあったのでそこに座り、とても心地良くヒカリの
囁き暗示を聞く。
ヒカリ「気持ちいい…ふかぁい…まどろみの…」
ヒカリの暗示を聞いていて、燈夜は目が回ってきた。くるくる回った時に
目が回るあれだ。そして周りがとぉく見える。
ヒカリは燈夜の肩に手を置いて寝かせ、暗示を囁くように唱える。
ヒカリ「まどろみの世界で、くるくると目が回ってる。
くるくる回ってふわふわしてくる。とても気持ちいい。」
燈夜は浮遊感を味わっていた。ヒカリの声は魔法だ。と思った。とても気持ち
いい。
こんなにまで気持ちよくなった事なんて無い。
仰向けになりながら燈夜はヒカリをぼんやり見ていた。お腹を撫で始めたヒカ
リに対して、
ヒカリの両足に身を乗り出す。もっと撫でて欲しい。可愛がって欲しい。そう
思ったのだ。
ヒカリはゆっくりと愛情を込めて、燈夜のお腹を愛撫する。そして暗示を唱え
る。
ヒカリ「撫でられていると、気持ち良くて、雲の様にふわふわする
暖かい私の心が流れ込む。流れ込んで、心の底から気持ち良く逝っちゃう。
どんどん気持ち良くなって逝っちゃう。」
その言葉と共に、燈夜の目はくりんっと上を向き、瞼のカタレプシーが
起こった。顎もそりかえり、物凄く気持ちよさそうだ。
燈夜「あっ…ああ…あっ…」
ヒカリは気持ち良さそうな燈夜を堪能する。次の暗示が思いつくまで…
▲燈夜の心は旅路を迎える(2009/0622)第7話「燈夜の答え」
第7話「燈夜の答え」
「…!?」
はっ!…っと燈夜が気づいた所は、斜面に囲まれた公園だった。目の前に鉄棒
があり、
奥にはシーソーと公園から出るための道がある。そして右横にヒカリがいる
燈夜「え?ここは!?何でこんなとこ?」
ヒカリ「燈夜ちゃん、ここは教会の後ろよ。逆上がりして!」
ヒカリが優しくそう答える…燈夜はできないよぉと頭の中で叫びつつも、
それをやってみてヒカリに出来ない事を伝える事にする。
燈夜「出来ないよ!」
それを見届けたヒカリはにっこり笑って暗示を唱える。
ヒカリ「指がなったら、私の動きが心の中に入って出来る様な気になるよ。
そういいつつ逆上がりをする。
ヒカリ「逆上がりは重心の問題…見てて!」
そういって勢い良く足を上げ足を折りたたんで正座のようなかっこで鉄棒を回
る。
こうする事により、重心を鉄棒の近くにして回るのが逆上がりなのだ。
それを見た燈夜は催眠の力で動きを体で覚え、一気に逆上がりに成功する。
驚く燈夜にヒカリは優しく語りかける。
ヒカリ「どうです?私の事が信用できるなら、二アリに入って私と楽しくしま
せんか?」
燈夜「ちょっと待って、考えさせて…社会がいいか?こっちの方がいいか?」
ヒカリ「こっちの方がいいですよ?」
燈夜「そうかもしれないけど…」
燈夜は少し悩んでいた。けど一人暮らしだし、話は悪くない…
ヒカリ「こっちに来た場合…二アリが故郷になり、タイヤキもあります。
その時は、私の魔法をもっと燈夜に見せたいな…じゃーね…」
ヒカリがそういった瞬間だった。
…風景が一気に変わったのだ。教会の前に…一体何が…?
燈夜にはそれが不思議だったが、同時にそれは考えなくていい気もした。
このときすでに、燈夜には後催眠暗示が掛けられている。
しかし当の本人はその自覚が無い。後催眠健忘が起きてる
燈夜の目には不思議に感じられただけなのだ。
その日の夜。燈夜は日記を書いた。今日の出来事を、
そしてあんなに嫌いだった梅干を帰ってきた時には食べれる様になっていた事
も…
勿論すっぱいのだが、以前と比べ美味しく食べれたのだ。
それを思い、自分は成長してるのか?変化してるのかに再び悩む。
けど梅干を食べたのは自分の意思だ。自分が自分を決定しているのだから成長
だろう。
自分の意思から離れた変化なんて無い
催眠も同じだと思ってる。良く分からなくても…安心できる…
そう思いつつ自分が一番望んでいる事を無意識に考える燈夜…
出てきたのは、タイヤキを持つヒカリの姿だった…
次の日、燈夜は教会のドアの前の石柱で立ったままくつろぐ…
もたれて待っていると、ヒカリが出てきた。
ヒカリ「くるって分かっていましたよ。」
燈夜「え?なんで?」
ヒカリ「二アリに入りに来たの?」
燈夜「そんなの分かんないよ。何となく来ただけ…昨日のお礼の為。」
燈夜は恥ずかしそうにお礼を言う…自分が後催眠暗示でここに来た事も知らず
に…
ヒカリ「終わったら帰るの?その前に、これ食べてみない?」
そういって差し出したのはタイヤキだ。
燈夜「あ!タイヤキ!!いいの?ありがとう!!
燈夜は嬉しそうに頂く。ほんのり涙目で微笑を浮かべる。
ヒカリ「私と一緒にタイヤキ食べよ。」
燈夜「うん」
感激した燈夜は嬉しそうな声を上げてヒカリに答える。その様子を見た
ヒカリは今がチャンスと心の中でほくそ笑む
ヒカリ「じゃ…操心催眠」
燈夜の表情はそれを聞いた瞬間虚ろになる。目の焦点が合っていない
まるで人形のような目つきになる。
そして力の抜けた手はタイヤキを持ったまま下に下げている。
あの鉄棒の時、別れる前に、催眠人形にして、
ヒカリは「もし、二アリに入りたい気持ちがあるなら、明日、
二アリのドアの前の柱でくつろぐよ。けど燈夜ちゃんは目が覚めた時、
今言われた事を全然分かっていないよ。そして私に「操心催眠」と言われると、
「…はい…私は…二アリに…入ります…」と静かな声で何も分からなくなって
から言います。」
と後催眠暗示を掛けたのだった。
催眠による勧誘は成功した。燈夜は無意識に二アリに入る事を決めている。
燈夜「…はい…私は…二アリに…入ります…」
その静かな声を聴きながら、ヒカリはドアの向こうへ燈夜を誘う。
私を受け入れてくれたのね。じゃ、二アリに入ろ…燈夜ちゃん…
▲燈夜の心は旅路を迎える(2009/0711)第8話「はい…私は…二アリに入ります…」
第8話「はい…私は…二アリに入ります…」
「はい…私は…二アリに…入ります…」
虚ろな抑揚の無い口調でそう答える燈夜の姿があった。
ヒカリの後催眠によって、正体を無くされた燈夜の姿である。
ヒカリ「今の催眠人形状態がとっても癖になる…けど
暗示によってでしかこの状態になれない…」
こう暗示に掛ける事によって、勝手に催眠状態になるのを防ぐ…
催眠状態になるのが気持ち良すぎて、
たまに催眠状態へ勝手に堕ちる時があるからだ。
そろそろ目を覚ます暗示を唱える事にしたヒカリは目を覚まさせる。
ヒカリ「3つ数えたら目を覚まします…1、2、3!」
私は二アリの中で目覚めた。結婚式で教会に入った時の様な
風景が見える。奥は体育館の奥の様だ。
燈夜「あれ?さっき外だったよね?」
私は驚いてあたりを見回す。外に居たはずなのに、なんで今、室内に
居るんだろう?何でだろう?私にはさっぱり分からなかった。
ヒカリ「まずはタイヤキ食べよ…ふふふ…」
燈夜「うん…」
仕方が無いからタイヤキを食べる。しばらくして食べ終わると、
ヒカリが案内してくれた。
ヒカリ「ふふ…不思議でしょ?二アリはね、こう言う不思議があるの。
今から行く部屋も不思議があるよ…おいで燈夜ちゃん。」
そういって自分の左手の方へ、歩いていくヒカリちゃん♪
左の部屋には何があるのだろう?左のドアを開けるとヒカリが
一枚の絵を私に紹介してくれた。
ヒカリ「この部屋の奥にある一枚の絵。この絵をじぃっとみながらね…」
そういって私の前をヒカリちゃん♪が歩く、立ち止まると
ヒカリ「3回私の心がこの絵に吸い込まれると唱えて3つ数えてご覧。」
と言って来た。何のことか分からなかったけど、不思議な事が起こるって
直感的に分かったから唱えてみた。
燈夜「私の心がこの絵に吸い込まれる。私の心がこの絵に吸い込まれる。
私の心がこの絵に吸い込まれる。1,2,3!」
するとどうだろう…一瞬にして絵に描かれていた滝の風景が
現実の風景に早変わりしたのだ。
燈夜「ここは…?」
驚きのあまりそれ以外の声が出なかった。何が起こったんだろう?
頭が混乱して何も分からない。思いつかない。
うふふ…燈夜ちゃんはこれまでの瞬間移動が私の催眠暗示である事に
気付いていないだろうなぁ。そこが私を萌え萌えにしてくれる。
私は催眠現象に萌えながら燈夜に説明する。
ヒカリ「絵の中に入っちゃったでしょ…ここが二アリ…私の生まれ故郷よ」
勿論、絵の中に入ったと言うのは真っ赤な嘘だ。それ以外は本当。
燈夜「そうなんだ。自然に囲まれたいい所に住んでるね。」
彼女は笑ってそう答えてくれる。とても可愛い。
それを見て私は、「燈夜もここに住んでるのに?」と言いかけた。
それを思い。記憶を書き換え萌えるべく、こんな事を言ってみた。
ヒカリ「覚えてない?ここが燈夜ちゃん♪の生まれ故郷よ!」
私は再び混乱した。ここに移動した事はもう考えないで、
ここが二アリでヒカリちゃんの故郷だと思っていたのだが、
私の故郷って…違う!そう思った私は即座に反論した。
燈夜「え?何言ってんの?違うよ!!私は…!?」
笑いながらも胸騒ぎのした私は、フと頭によぎった事があった。
…そういえば私…何で何となくここに来たの?
ヒカリ「うふふふ…忘れたの?思い出して燈夜ちゃん♪」
何を思い出すの?頭が混乱した刹那…何も思い出せなくなった…
ヒカリ「操心催眠」
私は後催眠暗示を燈夜に囁いた。あれだけ疑問の色を浮かべて居た顔が、
一瞬にして人形の様な虚ろでガラス細工の目をした表情になる。
もう彼女の正体は無い…前後不覚のお人形さんだ。
萌える事に燈夜ちゃん♪はまったく自覚が無いだろうが、
燈夜ちゃんは二アリに入る決心をしてここに居るはずなのだ。
そして、私は燈夜ちゃんの意識のある時にこういった。
ココに来た場合、二アリが故郷になる。と…それにもかかわらず
きちゃったのだ…逃がさないよ燈夜ちゃん♪ここの住人になってね!
うふふ…そう考える私の目の前で燈夜ちゃんはこう言ってくれる。
後催眠暗示によって
燈夜「…はい…私は…二アリに入ります…」
▲燈夜の心は旅路を迎える(2009/0711)第9話「消えゆく記憶…記憶の書き換え」
第9話「消えゆく記憶…記憶の書き換え」
後催眠のキーワード「操心催眠」によって自我を失った燈夜ちゃん♪は
まるで人形の様…その姿がとても扇情的で美しい…
そんな燈夜ちゃんに、私は催眠暗示を囁く様に詠唱する…
ヒカリ「今…燈夜ちゃんはすっごく気持ちイイ…気持ちよくて体も
すっごく熱くなる…ほぉら…とても熱い…」
反応は意外とすぐ現れた。燈夜の体中をめぐる血液が血管を
めまぐるしく進み、燈夜の体温を上げていく…
ヒカリ「気持ちよくて体がとても熱い…服を着てる分熱い…
3つ数えると服を脱ぐよ…1、2、3!」
すでにうっすらと汗をかいていた燈夜は、迷う事無く服を脱ぎ始める。
虚ろな目で、スカートの裾を持ち、ゆっくりと、上に上げていく様は、
官能的にすら感じる。大きな乳房がプルンっと揺れ、ワンピースが
脱ぎさられると、ブラジャー、桃色のパンティーが露になり、それすら
脱ぎさられると、裸体の美少女人形になる。
ヒカリ「もう3つ数えると…今度は…歩いて後ろの水の中に入って滝の所
まで進んでしまいます…1、2、3!」
虚ろな目がとても美しい燈夜は、操り人形の様に後ろを振り向き、
そのまま川の中へと進んでいく…雰囲気がとても扇情的だ。
ヒカリ「お水の中に入ると…絵の中に入る前の記憶が水面の様に
あやふやになってくる…水の中に入れば入る程…
あやふやになってもやもやになる…それが背中に付いちゃう…」
こうしておけば、次の暗示も受け入れやすいだろう。
ヒカリ「背中に付いたもやもやを取りたくなる…
もやもやが何か分からないから取りたくなる…
滝の前で正面向いて…背中を洗い流しましょう…」
これで燈夜の記憶が消える…そう思うと私はゾクゾクした。
私が燈夜ちゃんの人生を一から作り直すのだ。
ここから先は催眠ではなく、洗脳かもしれない♪
ヒカリ「もやもやが洗い流されてとても気持ちイイ…
心の中が漂白されて…真っ白になる…何も残らない…
そしてその状態がクセになるほど気持ちイイ♪…」
この意識が漂白され真っ白になった心の気持ちよさが燈夜のクセに
なってくれれば…信頼関係が築かれている限り、影から燈夜ちゃんを
操り人形にすることだって出来る。一線を越えてはいけないって思ってる
…けど…作り変えられていく燈夜の色気に私はあがらえなかった。
ヒカリ「目が覚めた後…過去を思い出そうとすると…
全て二アリの海や森の出来事として思い出す…
燈夜は昔から二アリに住んでいて…私ヒカリと友達だった…
目を瞑って何かを思い出そうとしても私と遊んだ事や司祭を思いだす…」
これで燈夜ちゃんは正式に、ユートピア・二アリの住人だ…そして、
私は燈夜ちゃんの幼馴染と言うわけだ。
ヒカリ「さあ…元の所に戻ります…元のところに戻ったら…
少し寒くなってこの服を着たくなる…1、2、3!」
合図と共に、燈夜はコルセットビスチェに似た、リボンのある服装と
セーラー服のスカートに似たフレアスカートを着始める。
成功だ。燈夜に聞かせてきた、1、2、3!の暗示が行動の合図だと
もう分かっているみたいだ。これで暗示を掛ける手間も省ける。
ヒカリ「目が覚めた後…私が魔法の…と言って後ろから手を出すと
タイヤキが見える…そのタイヤキを食べると二アリを思い出す…解除!」
ふふふ…燈夜ちゃん…なぁんにも分かってないよね!けどね…
もう貴方は、生まれ変わってるの…二アリの住民に…
私は目が覚めた。一体何があったのか?よく思い出せない…
しかし、混乱した頭をヒカリちゃんは一気に正常に戻した。
ヒカリ「ここが故郷だって思い出せない?じゃあこの美味しい
魔法のタイヤキを食べて思い出して…」
上手く後ろから手を出して燈夜にタイヤキをプレゼントするヒカリの前で
燈夜は子供の様にはしゃいだ。
燈夜「わぁい♪タイヤキだ♪おいしそ♪」
ヒカリ「私とここで泳いだ事、覚えてる?」
燈夜「何にも覚えていないけど?あれ?服変わった?」
ヒカリ「幼いころは燈夜ちゃんと海で泳いだものよ。」
燈夜「フーン…そうなんだ!」
たわいない会話をしていると、燈夜ちゃんがしきりに左右を見回し始めた。
ヒカリ「早く思い出してね!」
燈夜「うん…あ!服!?…あった!!」
なんだろうと思っていると、すぐに原因が分かった。燈夜ちゃんは
元々の自分の服を探していたのだ。分かった所で燈夜ちゃんの目を見ると
ハッ!っとした顔をしている。今度は何だろう?
燈夜「そういや幼いころ、ヒカリちゃんと海およいだっけ?」
ヒカリ「思い出してくれた?」
自分が作った虚構の記憶に対し、笑顔で、思い出してくれた事を感謝する。
燈夜「うん…少しだけ…」
私はヒカリちゃんと海を泳いでいた時の事を思い出していた。確か…
10歳の時?それくらいの時に泳いだっけ?
ヒカリ「他にも、祭りとか思い出して欲しいな!司祭様とか」
燈夜ちゃんが、私の暗示に答えてくれるのが嬉しくて、私は次々
思い出して欲しい事を口にする。燈夜ちゃんは私の暗示に答えてくれる…
悦に入っている、今の私の耳に、司祭様の声が飛んだ。
ラピュク「そういえば…もうすぐトランスエクスタシーが、
また始まりますね。」
ヒカリ「ラピュク司祭…」
彼女は私や燈夜の村に居る司祭だ…祭りの時、聖なる精霊を私達、
美少女に降ろし、神憑りの状態にして躍らせる。
外見は、16、7歳の容貌をしていて、あどけなさ残る美少女だ。
ケープコートのワンピースに、水晶の付いたペンダント型のティアラを
身に纏ったその姿は、シンプルながらに神秘的である。
ラピュク「フフ…私の事覚えていますでしょうか?」
ヒカリ「燈夜ちゃん、目を閉じて思い出して見て!」
言われたとおり目を閉じる燈夜…その時、閃光が走ったかのように、
祭壇の様な物に立っているラピュクを思い出す!
燈夜「あ!」
ラピュク「思い出したようですね。それでは家に案内しましょう。」
ヒカリ「私達のへやに入ろ!」
丁重に優しく言う2人に、燈夜は心地よさを覚えた。
そこで私はハッと自分が2人をあまり知らない事に気付いた…何で?
燈夜「ねえ…私…記憶喪失かな?過去を思い出せないんだけど?」
ヒカリ「それより早く来てー」
燈夜「え?うん!」
急かされた私は、2人が気に私の記憶を気にしないならイイかと
ヒカリちゃんの下へ急いだ。
ヒカリ「ここが燈夜ちゃんと、私の部屋よ!」
部屋はドーム状の頑丈そうな部屋だった。左にタンス、物置、かまどが
ある。中央は光の筋が入りとても綺麗だ。その奥にテレビがあり、
右横には、2人で添い寝が出来るお布団があった。
ラピュク「じゃあ私は、リラックス出来るお香を持ってきますね!」
ラピュクはそんな事言いながら部屋を回っている。
ヒカリ「タンスには服や水着があるからね。燈夜ちゃんのはここ←」
ヒカリちゃんは親切に人差し指で教えてくれる…が!
ヒカリちゃんに悪戯心が沸いたのは勿論、知る余地も無かった。
燈夜「あ!これね♪分かったわ!」
タンスの中には、ドレスや水着、民族衣装の様な物まである。
ヒカリ「私のは下にあるから…いい香りよ…これ!」
とっさに振り向いた私は、わけも分からず昏倒した。
燈夜が昏倒したのは勿論、ヒカリの催眠暗示によってである。
ヒカリ「クセになるふかぁ〜い…いい気持ちの中へ堕ちていく…」
暗示を囁かれた燈夜は立ったまま、深い催眠状態に堕ちていったのである。
▲燈夜の心は旅路を迎える(2009/0717)第10話「人生喪失」
第10話「人生喪失」
クセになるふかぁ〜い…いい気持ちの中へ堕ちていく…」
百合の花の香りを嗅がせて、ヒカリは詠うように暗示を読み上げる。
この一言で、無意識に理解した燈夜は催眠状態に堕ちていた。
燈夜はこの状態が好きだった…気持ちイイから…
今度は私に何をしてくれるのだろう?私はそれを忘れればいい…
ヒカリちゃんは私を元の服に戻し、お布団に寝かせた…
燈夜「ハッ?」
燈夜は自分の状態に気付いた。いつの間にか寝ている。立って居たのにだ。
その間…何かあった気もするし、何も無かった気もする。ただ気持ちイイ…
ヒカリ「おはよ…とてもいい気分でしょ?」
燈夜「うん…何?何時寝たの?」
受け答えしながら燈夜はお布団から起きた。何だか楽しい…
ヒカリ「色々不思議な事が起こって楽しいでしょ?」
燈夜の目覚めが待ちどうしかったヒカリは燈夜の右肩に頭を乗せ安心する。
燈夜「うん…あれ?いつのまに服が?不思議ね!」
燈夜は身体に違和感を感じて、自分の身体を見てびっくりする。
さっきまで違う服を着ていたのに!何でだろ?それが何だか楽しい!
ヒカリ「フフ…ここで私と一緒に暮らして、お仕事もこなしましょ!一緒に」
正面を向いた燈夜に見える様身を乗り出し、笑顔でヒカリがそう答え、
それに呼応する様に、ラピュクも口を開いた。
ラピュク「お仕事は、外の世界に行って、二アリの住民を増やす事。
国は許しているから大丈夫!」
燈夜「フーン…」
外の世界って何だろう?私はそう思ったが、それより大事な事を思い出した
日記の事である。そういえば日記は何処にあるのだろう?
この家にあるのかな?家の何処に?ヒカリちゃんなら知ってるかな?
燈夜「そうだ!ヒカリちゃん日記知らない?」
ヒカリ「日記?」
もしかして彼女にとって大切なもの?じゃ取りに行かないと…私はそう思い
彼女に案内してもらう事にした。
ヒカリ「大切な物なんだ…じゃ…
クセになる深〜い気持ちイイ所に堕ちていく…」
燈夜「……」
クセになる〜と言った瞬間から燈夜の目が一気に上目遣いになり、
虚ろな人形の様な目へと変化していく…もう正体も無い…
私は、燈夜の肩に手を置いて、暗示を詠唱する。
ヒカリ「今から燈夜ちゃんは…目覚める時まで…日記のある所を思い出す…
そして私が…案内して…と言うと立って…はい…燈夜は案内します…
と言って…日記のある所まで歩いていきます…」
これで燈夜ちゃん♪は日記のある所まで案内してくれる。
ヒカリ「…案内して…」
その合図と共に燈夜は立ち上がって復唱する。
燈夜「…はい…燈夜は案内します…」
こうして燈夜の知らない間に、日記は二アリに持ち込まれたのだった。
ヒカリ「魔法で見つけてあげる…これ!」
燈夜「あ!」
全ての事が終わった後、元の位置に戻って、何食わぬ顔で、私は
日記を差し出す。燈夜の嬉しそうな声がこだまする。
燈夜「あ!これこれ!ありがとう!!」
感激した燈夜は一呼吸置くと、日記の事や自分の過去を語り始めた。
燈夜「私ね…これを失う事は、自分を失う事だと思ってるんだ。
日記には自分の人生を書けるから…
脳を停止した時思ったの…私は誰?私は何処まで私?私は生きてるの?
その答えが日記にある気がするの…」
言い終わると、燈夜は私に日記を手渡した。
燈夜「物置に置いて来て…」
ヒカリ「うん…」
…日記に私が消した記憶の事は何も書かれていない白紙の状態…
…なんだかゾクゾクする…胸が熱い…
私は燈夜ちゃんの知らない…彼女の人生を知っている事になるんだ…
催眠術による健忘暗示は…やっぱり萌える…彼女を支配してる
気にさせてくれる…それは幻想であるけれど…燈夜ちゃん♪との
信頼関係によって本物にしたい…必ず…
▲燈夜の心は旅路を迎える(2008/0722)第11話「成功しない勧誘」
第11話「成功しない勧誘」
私は記憶喪失にでもなったのか?ユートピア二アリで、ヒカリちゃん♪と
一緒に遊んだ記憶も、司祭様が何者なのかも分からない…そこで
ヒカリちゃん♪に司祭様の事を聞いてみた。
燈夜「ねぇヒカリちゃん♪司祭様ってどんな人?」
ヒカリ「祭りの時にね、私達は音と香りによって依り代になっちゃうの…
その依り代に精霊を入れるのが、司祭様の仕事…」
私は燈夜に説明する…されど依り代の事は自分でも良く分からない…
燈夜「フーン依り代って?」
ヒカリ「まだなった事無いけど、心が空っぽになるんだって…
正体がなくなるのかな?よく分かんないけど…」
ラピュク「そうですね…けど依り代に誰でもなれますよ…」
そんな話をすると、噂をすれば影と言うべきか、司祭様が入ってきた。
ヒカリ「ラピュク司祭…本当?」
私は司祭様に問いかけた。
ラピュク「本当です。ヒカリさんもなれますよ…素直になれば…」
・
・
・
何時の間にか気が付くと、私は外に居た。混乱した私は思わず叫んだ。
ヒカリ「…あれ?え?瞬間移動?なんで私が?」
燈夜「ここホントに不思議な事起こるね…」
燈夜が嬉しそうに答えたのを見て、私は落ち着いた。けど何でだろう?
なおも不思議に思ってると燈夜が萌える事を言ってきた。
燈夜「所でここどこかな?何だかお仕事をしたくなってきた…
仲間ふやすんだよね?」
ヒカリ「うん…ここが外だから…」
燈夜「そ〜なんだ!初めて外来ちゃった…行こ…」
私は心の中で思う…燈夜ちゃん…分かって無いんだ…ここが外だって事…
考えると頭がぼ〜っとした…私どうしちゃったんだろう…
燈夜「ユートピア二アリに行きませんか?」
燈夜は勧誘を始める。その横で私は胸が熱くなり、乳首は立ち上がり、
体が熱に犯された様になる。燈夜ちゃん♪は私の思いに答えてくれる…
それが段々病みつきになってくる…答えてくれる理由を見つけたい…
燈夜「そうですか…それでは失礼しました…」
勧誘に失敗した燈夜は明るい笑顔で私に語りかける。
燈夜「過去にこだわらず、未来に目を向けて、入ればいいのにね…」
ヒカリ「そうね…そう言う人を見つけ入ってもらお…
きっとそう言う人は居る…」
未来に目を向けて、明るい未来を信じた時、私の後ろから声がした。
鈴音「そこにいたの。燈夜ちゃん♪紅美子ちゃん♪何してるの?」
ふとみるとそこに見慣れない一人の美少女がいた。年齢も自分くらいだろうか?
なんて返事をしたらいいか?分からず空白の時間が生まれる。
鈴音「ねぇ紅美子!」
とりあえず思ったことを口にしてみる。
ヒカリ「すみませんがどなたでしょうか?私はヒカリです。人違いじゃ?」
目の前の人は目を大きく見開き、暗示を与えたらそのまま堕ちそうな
真っ白な目になった後、考え込むようにうつむき胸に手を当てた。
事実、人違いといわれた美少女、芽森鈴音は頭が真っ白になり自分が行った
電話の約束を思い出し、自分を抑えていた。2人を知る為、確かめる為に。
鈴音「ねぇ燈夜ちゃん♪燈夜ちゃんのアパートに行こ!一緒に何か食べようか?」
燈夜「人違いじゃない?アパートって何の事か分からないし、
私の家は二アリにあるのよ!一体誰なんですか?あなた?」
そういわれた一人の少女は涙を流しながらも、微笑していた。
鈴音「ありがと…約束を守ってくれて、ちょっぴり悲しいけど嬉しいな…」
自分は悲しいのか嬉しいのか分からなかった。けど事実は分かった、これが記
憶喪失。
そしてこのままだと永遠の別れ…
燈夜「ねぇ悲しい事があるんだったら、二アリに入ってみーんな忘れよ。そし
て楽しい事しよ。」
ヒカリ「私もその考えに大賛成です。全てを忘れ、二アリで楽しくすごしまし
ょ。
燈夜もヒカリも左目から一筋の涙を流していた。
鈴音「紅美子も燈夜も二アリに入ってそうなったんだね?」
ヒカリ「何の話ですか?私はヒカリ。二アリは私の故郷です。貴方も二アリに
入りませんか?」
鈴音「入ると今のヒカリちゃんのように、私も二アリが故郷になるんだ。
じゃ、自分もそういう目にあってると思わないの?」
ヒカリ「勧誘に成功した事無いから、それはありえないよ。」
ふーんそこまで忘れちゃうんだと思いながら私は続けた。
鈴音「ふーん、じゃあそれは私が二アリに入るじゃなく私の故郷が二アリって
事でしょ?
だから私はもう二アリに入ってるの…そうしてね♪だから二アリに入る必要は
ない。」
そう詠うように答えると私の心はもう決まっていた。
鈴音「目が覚めると二アリに私がいる日がくるかもね。
本当に私の人生がリセットされちゃうのかな?もし何かあったら私…ここ…通
るね…
その時はもう…分かるよね…?」
そう言いながら前を歩く、2人を見てるのがつらいから…
鈴音「といいたいけど…ヒカリちゃんと燈夜ちゃんにさらわれる様に二アリに
入るのもいいな…
それが入るか?の私の答え♪」
そういいつつ私は去った。何ともいえない複雑な気持ちを抱えながら…
燈夜「何で私達泣いてるんだろう?悲しくないのに?」
ヒカリ「さぁ…でもあの子だけは絶対二アリに入って欲しくなった!」
燈夜「私も!」
燈夜とヒカリは勧誘の続きをしていた…が、今日は上手くいかない。
燈夜「なかなか入る人いないなぁ…」
ヒカリ「そだね…もう夕暮れかぁ…」
私と燈夜となんでもない会話をする。不意に燈夜が何かに気付いて、
右を振り向く。何だろうと思って振り向いた瞬間…
ヒカリ「…はい…ヒカリは二アリに帰ります…」
燈夜「はい…燈夜は二アリに帰ります…」
私は自分と燈夜ちゃんの家に居た。
燈夜「あれ?帰ってきたね!何時の間にか…」
ヒカリ「そだね…」
2人で考えを確認する私達は何時の間にか、自分の家に戻ったのだ。
何でかと言うと、これが二アリの不思議である。
燈夜「そう言えば、勧誘って成功した事あるの?」
私はヒカリに質問をぶつけてみた。何となく成功したためしが
無い様に思われたからだ。ヒカリちゃんはこう答えた。
ヒカリ「無い…けど二アリの住民はふえている。」
燈夜「不思議ね…」
私は司祭様から聞いた話を、燈夜にしてみた。司祭様によると
ふえているらしい…けど私にはそう思えない。
私も燈夜ちゃんも、このユートピア二アリで生まれ育ったからだ。
この二アリに住む人たちは皆そうなのに…確かに不思議だ。
けど、そんな事どうでもいい…私と燈夜の…2人の幸せな生活があれば…
ラピュク「依り代催眠…」
この呪文を唱えた時、ヒカリと燈夜の時間はピタッと止まり、正体が無くなる
その目は虚ろなガラス細工で出来た人形の様だ。
ラピュクは彫像になった2人を楽しむように凝視する。
凝視しながら、思いをめぐらせる。
こうした後、ヒカリが燈夜を勧誘した記憶も一緒に消して、
2人を二アリの住民にする。
勧誘前にそれをしている2人は、もう…「私の村の住民」…うふふ…
▲燈夜の心は旅路を迎える(2010/0504)第12話「記憶喪失」
第12話「記憶喪失」
健忘って何だろう?私がそうやって健忘に興味を持ったのは、
燈夜ちゃんに「え?忘れたの?あんなに好きって言ってたのに…」
って言われた事を、アルバム見てて思い出した日からだ…ありえるの?
大切な人の思い出を忘れるなんて…それってつまり…
(催眠絵)
心を真っ白に…空っぽにした鈴音は即座に否定した。
ありえない。もしあるなら、みたい。なりたい。チャンスがあれば。
私は思い返す…その日、友達の紅美子から電話があった。
紅美子「もしもし…鈴音」
鈴音「はい、紅美子どうしたの?」
紅美子は事情をすぐに話してくれた。生活苦で二アリに入るらしい。
二アリといえば、承認と共有をルールにした平和組織だ。
入る事は美少女である事と被催眠性の高さが条件の趣味的な所。
鈴音「うん…うん…それで二アリにねぇ…うん…」
話が飲み込めた後、これはチャンスかも?と思い自分の思いを伝えてみた。
鈴音「二アリに入るなら折り入って頼みがあるわ!」
紅美子「何?」
鈴音「私の事綺麗さっぱり忘れて頂戴!」
それを聴いた紅美子は理解を示す。
紅美子「鈴音らしいねぇ!けどいいの?」
鈴音「そりゃあ多少ショックだけど、私が健忘に興味あるの知ってるでしょ?
それに今のままじゃ、紅美子、一人で生きていけないよ?お金がなくなるよ?」
紅美子「うん…」
鈴音「私は紅美子に希望を持って生きて欲しいの!」
紅美子「うん…」
鈴音「それに健忘に興味あってもさ、自分の一番大切な人にしかこんな事、頼めないと思うんだ。
だって大切な人だからこそ、記憶を失っても、その人を思い続けて、その人とやりなおせるし…」
紅美子「確かにそういう意味では大切な人にしか頼めないね。」
鈴音「でしょ!?希望を持って二アリに行っておいで、3つ数えたら誰と話していたか忘れるよ!1,2,3!」
プ…プープー…こうして電話は切れた。
2人とも…もういない
あの日の一週間後、私は再び電話を取った。燈夜ちゃんからだ。
鈴音「もしもし…ああ燈夜ちゃん!…え!二アリに入るの!?
健忘に興味あるからいいけど、ちょっと寂しくなるなぁ…自分が誰なのか?見つけたい!かぁー
なるほど、じゃあ綺麗に私の事忘れても良いよ。私も健忘を知りたいから…」
そう言って電話は終わった。
あそこにいるのは紅美子ちゃんと燈夜ちゃん…
あれから何日たっただろうか?私にとっては1ヶ月にも1年にも感じられる
本当に私のこと忘れてるのかな?
鈴音「燈夜ちゃん…紅美子…何してるの?…ねぇ…紅美子!」
2人は固まり、ぼんやりした目つきの後、まずは紅美子がこう言った。
紅美子「すみませんが、どなたでしょうか?」
私はあたまが真っ白になった。どういう意味か?分からなかった。
心をとまどいと混乱が駆け巡る。
鈴音「ねぇ燈夜ちゃん♪燈夜ちゃんのアパートに行こ!一緒に何か食べようか?」
燈夜「人違いじゃない?アパートって何の事か分からないし、
私の家は二アリにあるのよ!一体誰なんですか?あなた?」
そこにいるのはもはや2人の他人だった。
私も…ニアリに入ると…2人を忘れてこうなるのだろうか?
△見えないフラッシュは催眠フラッシュ
後催眠暗示、フラッシュ催眠発動後(2006/1123)
今日はプール塾の日、花野魅陶ちゃんと心麗美華ちゃんは
地元のイトマンスイミングスクールに来ていた。
一通り泳ぎの練習をして、今終わった所だ。2人でサウナに入っておしゃべり
をする。
そしてその時、ほんの少しだけ彼女達の時間が止まった事を誰も知らない。
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・
魅陶「サウナ気持ちいいね。」
美華「そうね、でもそろそろ出ましょうか。」
魅陶「そうね。」
2人はこうしてサウナを後にした。後はサウナを出た所にある階段を下り、扉
をくぐって、
左手の方角にある更衣室に行って着替えるだけだ。
美華「そういえば今日、メスメーラーこなかったね。めずらしい。」
魅陶「あ、そういえば、彼女にしてみれば珍しいわね。なんかあったのかな。」
そう話す2人の後ろにはメスメーラーがいた。
メスメーラーは、2人の時間を後催眠暗示で止めて、今日塾に来た事を忘れさ
せ、さらに
自分の姿を見えなくさせているのだ。そしてカメラで悪戯するつもりである。
その悪戯とは、見えないカメラのフラッシュを見ると、時間が止まって何も分
からなくなり、
力が抜け棒立ちになると言うもの。勿論これは2人には分からない。
しかし、暗示は見事に掛かっている。2人の深層意識は何が起こるか分かって
納得しているのだ。
しかし普段、我々が意識している表層意識の中では分からないだけの事なのだ。
2人は更衣室に入っておしゃべりをする。
魅陶「ねえねえ、学校の近くにある。駅の前のレストラン、あそこ美味しいの
知ってる?」
美華「知ってる知ってる特に焼き飯が美味しいのよね〜」
魅陶「うんうん、それでね・・・」
まさにその時だった。「それでね」と言ったその瞬間に目に見えないフラッシ
ュが飛んだのだ。
それっきり、魅陶の時間は止まってしまった。フラッシュを深層意識で捉え反
応を起こしたのだ。
美華「それで?・・・あれ、魅陶ちゃん?」
異変に気づいた美華が魅陶の左横に立ち、左手を魅陶の前で振ってみる。反応
が無い。
美華「ど、どうしたの?魅陶ちゃん?」
右手を少しグーにして、手を口の前に持っていく。美華には何が起こったのか
理解出来ない。
魅陶の肩に右手を置き振ってみる。
美華「ねえ、ねえってば、ふざけ・・・」
その時、美華にも見えないフラッシュが飛び、時間が止まってしまった。
そしてメスメーラーは美華を元に戻し、時間を動かす。
美華「?あれ?メスメーラー?居たの?」
メスメーラー「気づかなかったでしょ?暗示に掛けておいたからね」
美華「また悪戯?もう驚いたじゃない」
美華は笑ってそう答える。メスメーラーは時々、悪戯してくる事はちゃんと承
知しているのだ。
勿論、魅陶もである。
メスメーラー「ちょっと魅陶ちゃんを着せ替え人形にして遊ばない?色々な服
を魅陶ちゃんに
着せられるし、その事を喜んでもらいたいから、
後で、彼女に来た服で、自分の好きな服を選ばせて、そのままその服をあげま
しょ。」
美華「それいいね。魅陶ちゃんに服をプレゼントするんだ。それじゃ着せ替え
人形にしましょ。」
こうして、魅陶ちゃんは着せ替え人形になるのだった。
△見えないフラッシュは催眠フラッシュ
後催眠のフラッシュ催眠で意識を失い操られる魅陶ちゃん(2006/1123)
△だんだん目がとろけて、頭が真っ白に・・・
設定=プール塾の更衣室で魅裏杏ちゃんが同級生の森野百合絵ちゃんにロウソクで催眠状態にしている所^^!
魅裏杏は催眠で相手の願いを叶える代わり、催眠状態に入った本人の出来る範囲で操り人形にしちゃう女の子^^!
覚醒時の時には願いを叶えてあげるとしか言ってないので、小悪魔チック^^!催眠状態に入ってから聞いています^^!
(当然、モラルとして先に願いを叶えています^^!)
趣味は記憶消去とフリーズ^^!
ちなみに願いを叶える時は催眠状態の記憶を消さないが、操り人形にする時は催眠状態の記憶を消しています^^!
だから、掛かっている本人は・・・てなわけです^^!
隣の森野百合絵は占いやオカルトの様な、不思議な現象に興味ある普通の女の子です^^!
△催眠はラポールから
花鎖魅「百合絵ちゃんがおまじないで泳げるように
なったって言ってたけど本当なの?杏ちゃん?」
杏「本当だけど?どうかした?・・・なんならあなたの願いを
叶えて差し上げますけど?どうしますか!」
相手に選択権を与え様子を見てみる。その結果相手は乗った
花鎖魅「う〜んとね・・・じゃあ肩こり治してくれる。」
杏「分かりました・・・」花鎖魅と呼吸を合わせていく
こうしてミラーリングと言う無意識に相手と一緒になり
信頼関係を作るのだ。その方が成功率がアップする。
ある程度、嫌だと思ったことは逆らえることも話し穏やかに
事を進め信頼関係を作り自然にロウソクに注意を持っていく
杏「じゃあ・・・いくね・・・」花鎖魅「うん・・・」
杏「このロウソクは何色?」花鎖魅「オレンジ?・・・」
杏「そおね・・・でも黄色にも見えない?」「あ!・・・」
相手の瞳が広がる。心を開いている証拠だこれは上手くいく
杏「黄色い光が頭の中に入るよ・・・入って光がどんどん
大きくなっていく・・・光がどんどん大きくなっていく」
花鎖魅「・・・」杏は呼吸を合わせ一体感を作ってゆく
杏「光が大きくなって頭の中が満たされる。やがて気持ちも
満たされていく・・・どんどん満たされていく」
花鎖魅「・・・」杏「さあ・・・目をつぶって・・・」
ゆっくりと目をつぶる花鎖魅、催眠状態に入っているのは
間違いない。ここで肩こりを治す暗示を入れる。
フフフ・・・催眠の世界にようこそ。杏は新たな催眠奴隷を
手にしようと頭の中で考えほくそ笑む。まずは
杏「貴方は目が覚めると頭がすっきりとして、肩こりも
治り肩がとてもかる〜くなります。そしてとても気持ち
良く目が覚めます。この目が覚める瞬間がとても気持ち
良くて忘れられなくなります。忘れられなくなって、
再びこのおまじないに掛かって目が覚めたくなります。
そして、目が覚めると、今私が言った事は全て忘れます。
3つ数えると目が覚めるよ。1、2、3!」
花鎖魅「ん?寝てた?」杏「気持ちはどう?」
花鎖魅「なんか凄くいい、またおまじない掛けてね。」
成功だ。後は眠れば眠る程、目を覚ました時、
気持ちよくしてギブアンドテイクの持っていくだけだ。
花鎖魅の帰る姿を見ながら杏はほくそ笑むのだった。
△フリーズ!!時間を止められた百合絵ちゃん
これから私がフリーズと言うと
貴方の時間が止まるよ。止まると見る事も聞く事も話す事も
出来なくなります。時間が止まるとなーんにも分からない
何も出来なくなります。でも貴方の心は止まる時、すごーく気持ちが良いよ。
私がフリーズと言うとあなたの時間が完全に止まってしまう。そじて私が手を叩くと止まった時間が再び動きます。
この一連の言葉が貴方の心の奥にしまいこまれます。
私が手を肩にのせると貴方は深ーい催眠から目を覚まします。見る事も聞く事も話す事も出来ます。すっきりと目が覚めます。
しかしフリーズと言うと再び今の様な深ーい催眠状態になって時間が止まります。
それでは、目を覚ましましょう。
杏「どう、気分は」
百合絵「いいよ。眠ってたみたい」
杏「リンゴジュースでも一緒に飲む?ついでに魔法を見せてあげるだからジュース入れてみて」
百合絵「うん、何するの?」ジュースを微笑して入れる百合絵
杏「フリーズ!」
こうして百合絵ちゃんの時間は止まった。
△
△電話催眠
今回の絵は渦巻きの絵を入れて見ました^^!世の中にはヒプノディスクがあるように催眠のイメージとして渦巻きは大事だからね^^!